エチゼンクラゲは、夏から秋にかけて主に日本海に現れる大型のクラゲで、中国沿岸で発生し、対馬暖流に乗って日本海にやってくると考えられています。傘は半球状で、大きいもので傘の直径が1m、重さが200kgにも達する世界最大級のクラゲです。近年頻繁にエチゼンクラゲが大発生し、漁業などに被害が生じていることから、たびたびマスコミにも取り上げられており、現在、大発生の対策として、大学や水産庁などの研究機関で生活史の研究がすすめられています。
今回展示するエチゼンクラゲは、傘の直径が約5cm、口腕の長さが約3cmで、昨年の11月に研究機関からポリプを入手して海遊館で育てたもので、10月26日(金)から約1ヶ月の期間限定で展示します。
海遊館では、エチゼンクラゲをご覧いただくことで、「漁業被害を起こす」というマイナスイメージだけでなく、クラゲの魅力や、食用にもなるというクラゲと人間との関わりも知っていただければと考えています。また、エチゼンクラゲを飼育展示することで、エチゼンクラゲの生活史の解明の一助になればと考えています。