ラリックに咲いたシーボルトの「和の花」

    箱根ラリック美術館 | 神奈川県

     江戸末期に、長崎の出島で医師として活躍したシーボルト。彼は日本の文化や自然に魅了され、大量の資料をオランダへ送りました。なかでも1万2000点におよぶ植物は、多くの人々へ日本の植物に対する興味を広げる発端となりました。やがて「和の花」はヨーロッパの生活環境に浸透し、異国に根付いたたのです。  同じ19世紀後半は、日本の浮世絵や工芸品に描かれた植物への関心も高めました。ルネ・ラリックの作品には、日本や東洋の花々への鋭い観察眼がうかがえます。果たしてその草花の手本となったのは、書籍や店で目にする美術品だけではありませんでした。  実はシーボルトは研究だけではなく、日本の植物をヨーロッパの風土に順化させたのち、当時としては画期的なカタログによる通信販売にまで発展させたのです。ラリックが作品のモチーフにしたテッポウユリもその一つでした。シーボルトは、可憐な日本の花を自邸に咲かせたいと願う植物愛好家のニーズに応え、これを広めるきっかけを作ったのです。  本企画展ではラリックの作品について、今までにない植物学の見地からの解析も試みます。作品と実物標本、そして輸出への経緯から“植物のジャポニスム”に迫ります。  また今回の企画展では、近くの箱根町立箱根湿生花園とのコラボレーションが実現しました。ラリックの作品に登場する花たち。それらが実際に咲く姿を、箱根湿生花園では季節を追ってご案内します。徒歩10分の二つの施設を巡りながら、箱根とラリックに薫る自然の美を堪能できる展覧会です。
    会期
    2008年4月19日(土)~11月24日(月・祝)
    会期終了
    開館時間
    9:00~16:00(入館は15:30まで)
    料金
    一般1500円、高校生・大学生・シニア(65歳以上)1300円、小学生・中学生800円
    会場
    箱根ラリック美術館
    住所
    〒250-0631 神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186-1
    0460-84-2255
    おすすめレポート
    学芸員募集
    北海道標津町文化財担当職員募集 [標津町ポー川史跡自然公園]
    北海道
    新居浜市美術館 学芸員募集中 [あかがねミュージアム(新居浜市美術館および新居浜市総合文化施設)]
    愛媛県
    展覧会企画運営スタッフ(正社員)募集  株式会社アートインプレッション [株式会社アートインプレッション]
    東京都
    子どもたちの笑顔がやりがいに♪ 子ども向け体験施設『ま・あ・る』の経理スタッフ募集! [静岡市清水区辻1-2-1 えじりあ3・4階(静岡市こどもクリエイティブタウン ま・あ・る)]
    静岡県
    東京国立博物館アソシエイトフェロー(WEB担当)募集 [東京国立博物館(台東区上野公園13-9)]
    東京都
    展覧会ランキング
    1
    東京都美術館 | 東京都
    ミロ展
    開催中[あと24日]
    2025年3月1日(土)〜7月6日(日)
    2
    三菱一号館美術館 | 東京都
    ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた2人の巨匠
    開催中[あと87日]
    2025年5月29日(木)〜9月7日(日)
    3
    東京国立博物館 | 東京都
    イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~
    開催中[あと52日]
    2025年3月25日(火)〜8月3日(日)
    4
    TOKYO NODE | 東京都
    デザインあ展 neo
    開催中[あと103日]
    2025年4月18日(金)〜9月23日(火)
    5
    国立科学博物館 | 東京都
    特別展「古代DNA ―日本人のきた道―」
    もうすぐ終了[あと3日]
    2025年3月15日(土)〜6月15日(日)