40歳以下の平面の作家を対象とするこのVOCA(ヴォーカ)展は、平面美術の領域で、国際的にも通用するような将来性のある若い作家の支援を目的に1994 年より毎年早春に上野の森美術館で開催されており、17年目の今回で合計581点の出品を数えました。
過去の出品作家には、福田美蘭(1994 VOCA 賞受賞)や、やなぎみわ(1999 年 VOCA 賞受賞)、村上隆(1994 年、2000年)や会田誠(1999 年)、蜷川実花(2006 年 大原美術館賞受賞)も含まれ、若手作家の登竜門としても知名度を高めております。
数ある展覧会の中でユニークなのは、出品作家の選考方法です。まずは、実行委員会が日頃から親身で公平な立場から作家たちと接触している全国の美術館学芸員、研究者、ジャーナリストなどから推薦委員を選出し、それぞれ40歳以下の若い作家1名を推薦していただき、推薦された作家全員に展覧会への出品を依頼しています。
こうしたシステムのため、東京だけでなく全国で活躍する作家たちにスポットがあたることが同展覧会の特徴の1つであり、今回の「VOCA 展2010」では全国各地から35人の作家が出品し、その中からVOCA 賞1 名、VOCA 奨励賞2 名、佳作賞2 名が、また、大原美術館賞各1 名が館の選考により決定いたしました。