The Nude ヌード　藤島武二から諏訪敦まで

ルネサンス以降、アカデミズムにつちかわれた人体美の規範は、裸体をテーマに多くの傑作を生みだしました。しかし19世紀後半から展開するさまざまな芸術運動により、裸体画も多様な変化を遂げていきます。 本展は20世紀初頭にヨーロッパに留学した藤島武二、岡田三郎助、梅原龍三郎らの作品で幕を開けます。これらの画家たちは留学の成果を駆使しつつ日本における洋画を探求し、日本人女性を描いて多くの傑作を残しました。現代洋画壇からは優美な女性像で知られる森本草介、また克明に人物を描いて評価の高い諏訪敦の最新作までを紹介します。 本展における約50点の裸婦像を通し、100年にわたる日本具象美術の軌跡をご覧いただければ幸いです。