2014年12月10日(水)、東京・台東区の国立西洋美術館で、来年同館で開催される「グエルチーノ展」と「ボルドー展」の合同記者発表会が行われた。
【グエルチーノ展】
イタリア・バロックを代表する画家、グエルチーノ(1591-1666、本名:ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ)を本格的に紹介する、日本で初めての展覧会。
イタリア美術「ボローニャ派」のグエルチーノは、ほぼ独学で絵画を修得。チェントとボローニャを主な拠点に多くの君主や有力貴族の注文に応え、その名声はヨーロッパ中に届く存在だった。
没後もその評価は高く、イタリア美術史における最も著名な画家のひとりだったが、美術の価値観の変化の中で徐々に忘れられた存在に。20世紀半ば以降になると一転して再評価の動きが高まり、近年はイタリアを中心に大規模な展覧会が何度も開催されている。
展覧会ではグエルチーノとその周辺の画家、50点弱の油彩・フレスコ画が出品。2m・3mの巨大な作品も多く、年代順に5章で紹介する。
出品作品の多くはチェント市立絵画館の所蔵だが、同絵画館は2012年5月の地震で大きな被害を受け、現在でも閉館中、復旧のめどもたっていない。本展は震災復興事業でもあり、収益の一部は絵画館の復興に充てられる。
「よみがえるバロックの画家 グエルチーノ展」は、2015年3月3日(火)~5月31日(日)に開催。観覧料は当日一般 1,500円、大学生 1,300円、高校生 800円。前売りはそれぞれ200円引きで、2015年1月1日(木・祝)から発売。さらにお得な早割チケット(1,000円)は12月31日(水)まで発売。
【ボルドー展】
フランス・ボルドー市が全面協力して開催される、先史時代から現代まで数万年のスケールで、ボルドーとその地域の芸術と文化の歴史を紐解く企画展。
展覧会はボルドー市の6つの主要文化施設のコレクションを中心に構成。ドラクロア晩年の大作《ライオン狩り》をはじめ、考古・歴史資料、装飾芸術品、文学思想界の偉大な「3M」(モンテーニュ、モンテスキュー、モーリヤック)の著作や関連資料などを紹介。古代ローマ以来の伝統を誇る有名なワイン産業との関わりにも着目しつつ、総数200点を超える作品・史料で、ボルドーの悠久の歴史を展観する。
構成はプロローグ、エピローグを含めて7章構成。
「ボルドー展 ─ 美と陶酔の都へ ─」は、2015年6月23日(火)~9月23日(水・祝)に開催。観覧料は当日一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 800円。前売りはそれぞれ200円引きで、2015年2月23日(月)から発売。
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