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    レポート
    N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅
    森美術館 | 東京都
    南インドの現代美術
    インドの現代アート作家、N・S・ハルシャ(1969-)。出身地である南インドの古都マイスールを拠点に、世界各地で開催される国際展に数多く参加し、注目を集めています。1995年以降の主要な作品を紹介する展覧会が、森美術館で開催中です。
    《私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る》1999年-2001年
    (左から)《ママ、ぼくの凧はまだ飛んでいる》 / 《王様との食事においでよ》 ともに「チャーミングな国家」シリーズより 2006年
    《染まってゆく偉大なインド人》2005年
    《私の目を見て》2003年
    《ネイションズ(国家)》2007年
    《ここに演説をしに来て》(部分)2008年
    《消費の連鎖の中で》2012年
    ドローイング
    《ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ》2013年
    2012年のイ・ブル(韓国)、2014年のリー・ミンウェイ(台湾)、2015年のディン・Q・レ(ベトナム)と、アジアの中堅作家を積極的に取り上げている森美術館。今回は南インドのN・S・ハルシャです。インドは経済的な発展とともに現代美術も注目を集めており、N・S・ハルシャも多くの国際展に招待されています。

    N・S・ハルシャの絵画作品にしばしば見られるのが、モチーフの反復。3点組の絵画《私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る》(1999-2001)で、人々を並列して描くスタイルを確立しました。遠目には塊か模様のように見えますが、近くで見ると表情や衣服など全て異なり、個々の存在を意識させます。



    展覧会は絵画がメインですが、インスタレーション作品も。《ネイションズ(国家)》は、積み上げられた足踏み式のミシンに、国連に加盟している193カ国の国旗が並ぶ作品です。多言語・多宗教・多文化のインドに生まれたN・S・ハルシャが、「国家」の意味を問いかけます。

    宇宙に関連したモチーフが多数登場するのも、N・S・ハルシャの特徴のひとつ。最後の展示室にある巨大な絵画《ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ》は、水墨画のような表現の中に天体が描きこまれて、壮大なスケール感が迫ります。



    本展は会場の外でも作品を紹介。六本木ヒルズの玄関口「66プラザ」(クモのオブジェがある所です)や、52階のミュージアムカフェ「THE SUN」の前にも作品がありますので、お見逃しなく。

    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2017年2月3日 ]



    ■N・S・ハルシャ に関するツイート


     
    会場
    会期
    2017年2月4日(土)~6月11日(日)
    会期終了
    開館時間
    月・水~日曜日10:00~22:00
    火曜日 10:00~17:00
    (いずれも最終入館時間は閉館の30分前まで)
    *展覧会により変更する場合がございます。
    *最新情報は、美術館のウェブサイトをご確認ください。
    休館日
    ※会期中無休
    住所
    東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://www.mori.art.museum/
    料金
    一般 1,800円
    学生(高校・大学生) 1,200円
    子供(4歳ー中学生) 600円
    シニア(65歳以上) 1,500円
    ※表示料金に消費税込
    ※本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可(屋上 スカイデッキを除く)
    ※森アーツセンターギャラリーへの入館は別料金になります。
    ※屋上 スカイデッキへは、別途追加料金がかかります。
    展覧会詳細 「N・S・ハルシャ展:チャーミングな旅」 詳細情報
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