東京国立博物館「国宝 聖林寺十一面観音 ~三輪山信仰のみほとけ~」会場 国宝 十一面観音菩薩立像 奈良時代・8世紀 奈良・聖林寺蔵
奈良県桜井市にある聖林寺の国宝《十一面観音菩薩立像》などの仏像と、仏教伝来以前の日本の自然信仰を示す三輪山禁足地の出土品などを展示して、三輪山信仰を紹介する展覧会が東京で始まる。
国宝《十一面観音菩薩立像》は、日本を代表する仏像の一つ。法隆寺の国宝《地蔵菩薩立像》などともに、江戸時代までは大神神社(奈良県桜井市)にあった。
仏教伝来以前の古い日本では、神は山、滝、岩や樹木等に宿ると信じられ、三輪山を御神体とする大神神社ではその形が現在まで続いている。
展覧会では、奈良時代(8世紀)に造像された数少ない天平彫刻のなかでも、名品と賞される国宝《十一面観音菩薩立像》を東京で初めて展示。
同じくかつて大神神社にまつられていた法隆寺の国宝《地蔵菩薩立像》や、正暦寺《日光菩薩立像》《月光菩薩立像》も展示される。
会場には大神神社の三ツ鳥居も再現し、三輪山信仰についても紹介する。
「国宝 聖林寺十一面観音 ~三輪山信仰のみほとけ~」は東京国立博物館 本館特別5室で2021年6月22日(火)~9月12日(日)に開催。入館料は一般 1,500円など。事前予約制(日時指定券)が導入され、入場にあたっては日時指定券の予約が必要となる。
東京国立博物館「国宝 聖林寺十一面観音 ~三輪山信仰のみほとけ~」会場 (左)月光菩薩立像
平安時代・10~11世紀 奈良・正暦寺蔵 / (右)日光菩薩立像
平安時代・10~11世紀 奈良・正暦寺蔵
東京国立博物館「国宝 聖林寺十一面観音 ~三輪山信仰のみほとけ~」会場 国宝 地蔵菩薩立像 平安時代・9世紀 奈良・法隆寺蔵