(左から)尾﨑信一郎(鳥取県教育委員会 美術館整備局 美術振興監) / 梅田雅彦(鳥取県教育委員会 美術館整備局長)
2025年春の開館に向けて整備が進んでいる鳥取県立美術館について、事業内容を説明するメディア懇談会が、都内で開催された。
鳥取県立美術館は、1972年に開館した鳥取県立博物館(鳥取市)の美術部門が独立するかたちで開館するもので、都道府県立の美術館としては、ほぼ最後の施設。
立地は鳥取県のほぼ中心にあたる倉吉市。南側は倉吉市によって整備が進む史跡大御堂廃寺跡歴史公園に面している。
事業は公立美術館の新設・運営としては全国で初めてPFI事業として進められ、県内企業を含む10社で構成する“鳥取県立美術館パートナーズ株式会社”(特別目的会社:SPC)と県が一体となって、設計・建設・運営維持管理・開館準備を進めている。
建築は1階から3階までの吹き抜け空間「ひろま」を中心に、立体的に回遊できる施設として設計。2階に5つの常設展示室、3階に企画展示室が設置される。
美術館のコレクション収集方針は、従来の『鳥取県の美術』に加え、新たに『国内外の優れた美術』と『同時代の美術の動向を示す作品』を追加。近年、収集して話題となったアンディ・ウォーホルの《ブリロの箱》は『国内外の優れた美術』にあたる。
開館初年度に計画されている展覧会の方向性は、開館記念展1(大規模企画展)は「国内外の名品によるテーマ展」。開館記念展2(ポップカルチャー企画展)は「鳥取が生んだ、まんがの巨匠」。
初年度展覧会の予定は今年夏頃に公表される見込みで、年に1回開催されるポップカルチャー企画展は、今後もPFI事業者が中心となって進められる。
2023年3月21日(火・祝)には、新美術館のロゴ・シンボルマークの審査結果が発表される。
鳥取県立美術館 提供:槇総合計画事務所 イメージ制作:ヴィック Vicc Ltd.