鳥取県立美術館(模型) 南側(手前)の屋根を外したところ
開館に向けて整備が進む鳥取県立美術館で、建築面の特徴などを説明する懇談会が、都内で開催された。
鳥取県立美術館の設計を手掛けたのは、代官山ヒルサイドテラス等を設計した槇総合計画事務所。
槇事務所は国内外で数多くのミュージアムを手掛けており、国内では京都国立近代美術館(1986年)、島根県立古代出雲歴史博物館(2006年)、刀剣博物館(2017年)などを設計。
鳥取県立美術館は、鳥取県の中央にあたる倉吉市に建築。建物の南側は、広々とした史跡大御堂廃寺跡歴史公園に面しており、近隣の倉吉市立図書館、鳥取県立倉吉未来中心(コンサートホール)とも連携して、全体をコミュニティーの核として位置付けている。
美術館の建築では、南側は利用者に開かれた部分として定義。大きな吹き抜けの「ひろま」を中心に、大屋根の下に「テラス」、その下に「えんがわ」を配した。一方で北側は作品を守る部分と定義し、収蔵庫などが設けられている。
展示エリアは、2階に5つの常設展示室、3階には企画展示室、1階には県民ギャラリーがある。
この日の懇談会では槇事務所が、施設の長寿命化には人々とのコミュニティを育む事がいかに重要か、などを説明。
鳥取県立美術館の現場からもオンラインで中継され、順調に工事が進んでいる各階の模様のほか、公園側からの美術館の様子なども、臨場感たっぷりに紹介された。
鳥取県立美術館の開館は、2025年春(令和6年度中)の予定。
鳥取県立美術館 提供:槇総合計画事務所 イメージ制作:ヴィック Vicc Ltd.
鳥取県立美術館 現場からのオンライン中継より 建物から南側の公園を臨む
鳥取県立美術館 現場からのオンライン中継より 公園から建物を臨む