会場にて、倉本聰さん
2020年3月9日(月)、東京・中央区の松屋銀座で「倉本 聰 点描画とやすらぎの刻 展」のプレス向け内覧会が開催された。
「前略おふくろ様」「北の国から」など、テレビ・映画・演劇の世界で、数々の名作を世に送り続けている脚本家・倉本聰(1935-)が描いた、絵画約70点を紹介する企画展。
作品はボールペンで描いた点描画。倉本は脚本家として多忙な日々を過ごす傍らで、北海道・富良野の雄大な自然に囲まれながら日々感じたことを、詩文とともに点描画で描写。ライフワークとして十数年にわたり、森の樹々を描き続けてきた。
本展は、関東地方でははじめて開催される展覧会。森に生きる生きものたちや、地面の下の木の根など、もの言わぬもの、目に見えぬものたちの声に耳を傾ける倉本ならではの目線で描かれた世界を味わう事かできる。
あわせて、倉本の多岐にわたるこれまでの「仕事」の一部として、ドラマ『やすらぎの刻~道』で使用したセットや小道具、出演者の衣裳なども展示。倉本の創作に向かう姿勢と、厳しくも優しく細やかな独自の世界を紹介する。
内覧会には倉本聰さんも登壇。点描をはじめたきっかけについては、スーラなど点描画家の影響ではなく「テレビは点の集まり、画素だから」と、意外なコメント。
「そもそも絵にはコンプレックスがあり、リスを描いたのにキツネだと黒柳徹子さんに言われたほど。(木の根を描くのは)ドラマを作るには、枝や葉ばかり気を取られがちだが、根が一番大切だと思っているので。描いた木から、何百年という歴史も感じてくれたら」と、想いを語った。
「テレビ朝日開局60周年ドラマ『やすらぎの刻~道』放送記念 倉本 聰 点描画とやすらぎの刻 展 ~森のささやきが聞こえますか~」は、2020年3月10日(火)~4月1日(水)、松屋銀座8階イベントスクエアで開催。入場料(当日券)は一般 900円、高校生 600円、小中学生 300円。
輪廻 2017 Ⓒ倉本財団
発信:インターネットミュージアム
>松屋銀座「倉本 聰 点描画とやすらぎの刻 展」