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    レポート
    フランス国立クリュニー中世美術館所蔵 「貴婦人と一角獣展」
    国立新美術館 | 東京都
    謎めいた魅力、堂々来日
    鮮やかな赤の地に、細かな装飾。西洋中世美術の最高傑作との呼び声も高いタピスリーが来日しました。おそらく二度目はないと思われるこの機会、見逃せません。
    左から《視覚》《我が唯一の望み》
    左から《触覚》《味覚》《嗅覚》
    《聴覚》
    謎めいた主題、《我が唯一の望み》
    広い展示エリアで6連タピスリーに囲まれます
    タピスリーの細部まで見ることができる高精細デジタルシアター(VR映像作品『貴婦人と一角獣へのオマージュ』制作・著作:NHK、NHKプロモーション、凸版印刷株式会社 撮影協力:Musée de Cluny、RMN-GP
    Ⅱ-4 楯形紋章と標章について
    《祭壇衝立の浮彫り:ひざまずくマグダラのマリア》
    《貴婦人と一角獣》と同時代に制作された大きなタピスリーも見ることができます
    《貴婦人と一角獣》の来日、西洋美術史ファンは大きな驚きをもって聞いたことでしょう。フランスのクリュニー中世美術館所蔵のこの作品、同館に130年前に所蔵されて以降、なんと国外への貸し出しは過去一度だけ。1973年から74年のアメリカのメトロポリタン美術館以来、実に40年ぶりとなります。


    会場全体

    6枚の連作タピスリーに描かれているのは、人間の持つ五感『触覚』『味覚』『嗅覚』『聴覚』『視覚』それぞれを主題にしたものと、謎めいた『我が唯一の望み』という主題の一点です。


    《視覚》

    6作目の『我が唯一の望み』が何を意味しているかは、今も謎のまま。愛や結婚など諸説あります。美しく豪華なタピスリー貴婦人の衣服や装飾品の細かな描写にも、是非注目してご覧ください。


    《我が唯一の望み》

    今回の展示は《貴婦人と一角獣》を中心に、それを取り巻く様々な要素を同じくクリュニー中世美術館の所蔵品で読み解いていきます。

    大きなホールのようなタピスリーの展示室とその周囲は、行き来が可能。タピスリーに描かれたモティーフを読み解くエリアは、「服飾と装身具」「楯形紋章と標章」「中世における五感と第六感」「1500年ごろのタピスリー芸術」のエリアに分かれます。こちらもすべて日本初公開の作品です。


    Ⅱ-6 1500年頃のタピスリー芸術

    《貴婦人と一角獣》は大きなタピスリーですが、細かな千花文様(ミルフルール)の鮮やかさ、美しさも必見です。千花文様とともに描かれたかわいらしい動物達や、作品の細部まで堪能できるヴァーチャルリアリティシアターもあります。

    東京展は7月15日まで。その後、大阪の国立国際美術館で7月27日から10月20日まで展示されます。西洋中世美術の世紀の来日、お見逃し無く。
    [ 取材・撮影・文:川田千沙 / 2013年4月23日 ]



    料金一般当日:1,500円
     → チケットのお求めはお出かけ前にicon
    会場
    国立新美術館企画展示室2E
    会期
    2013年4月24日(水)~7月15日(月・祝)
    会期終了
    開館時間
    <企画展>
    10:00~18:00
    ※当面の間、夜間開館は行いません。
    ※入場は閉館の30分前まで
    <公募展>
    10:00~18:00
    ※美術団体によって、異なる場合があります。
    ※入場は閉館の30分前まで
    休館日
    毎週火曜日 (ただし4月30日(火)は開館)
    住所
    東京都港区六本木7-22-2
    電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
    公式サイト http://www.lady-unicorn.jp/
    料金
    一般 1,500円(1,300円) / 大学生 1,200円(1,000円) /
    高校生 800円(600円)
    ※( )内は20名以上の団体および前売料金
    ※障がい者手帳をご持参の方と付添の方1名は無料
    ※前売券等詳細は「貴婦人と一角獣展」公式ホームページ 国立新美術館ホームページをご覧ください。
    展覧会詳細 フランス国立クリュニー中世美術館所蔵 「貴婦人と一角獣展」 詳細情報
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