《森の物語り》

この作品の応援メッセージを見る

森の物語り今井俊 1990年

HOKUBU記念絵画館

今井俊は滞在していたメキシコで見たり聞いたりしたことを木版画にして伝える画家です。彼の木版画は、白と黒だけではなく、細かい彫りで、ハーフトーンを意識させるところに特徴があります。デフォルメを強調したその画風は、遠近感を出すはずの空が、文様の一種のように扱われ、それぞれのモチーフが説明的に表現するというよりも装飾のために使われています。サルも白と黒のリズミカルな配置の一部になっているのです。ところで、このサルはよく見ると体毛が背骨から尻尾にかけて集中しています。オマキザルのようなタイプでしょうか。尻尾は樹木に絡ませているのでしょう。体が宙に浮いています。そして左手で好みの植物を掴んでいます。その隣では、くちばしの大きな鳥が羽を広げていますが、足のツメが枝を掴んでいることから、おそらく木をゆすり、サルに警戒を呼び掛けているのではないでしょうか。地上にはコヨーテなどの外敵も多い筈です。森とサル、サルと鳥が関連しはじめると物語が作品に力を与えてくれます。

この作品の応援メッセージを見る
この作品に投票する
投票は締め切りました。たくさんの応援ありがとうございました。
おすすめレポート
学芸員募集
阪神甲子園球場職員(歴史館担当) [阪神甲子園球場(兵庫県西宮市、阪神電車「甲子園駅」徒歩3分)]
兵庫県
【公益財団法人 ポーラ伝統文化振興財団】学芸員募集! [ポーラ伝統文化振興財団(品川区西五反田)141-0031 東京都品川区西五反田2-2-10 ポーラ五反田第二ビル]
東京都
和歌山市職員 学芸員[日本近世史]の募集 [和歌山市役所(和歌山城整備企画課、和歌山市立博物館等)]
和歌山県
国立科学博物館 事務補佐員(短時間勤務有期雇用職員)募集案内【上野地区】 [独立行政法人国立科学博物館【上野地区】]
東京都
【国立科学博物館】事務補佐員(有期雇用職員)募集案内【上野地区】 [独立行政法人国立科学博物館 上野地区]
東京都
展覧会ランキング
1
高知県立美術館 | 高知県
異端の奇才 ビアズリー展
開催中[あと26日]
2025年11月1日(土)〜2026年1月18日(日)
2
森アーツセンターギャラリー | 東京都
マチュピチュ展
開催中[あと68日]
2025年11月22日(土)〜2026年3月1日(日)
3
国立西洋美術館 | 東京都
オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
開催中[あと54日]
2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)
4
寺田倉庫G1ビル | 東京都
ガウディ没後100年公式事業 NAKED meets ガウディ展
開催まであと18日
2026年1月10日(土)〜3月15日(日)
5
国立西洋美術館 | 東京都
美術館でクリスマス
もうすぐ終了[あと2日]
2025年11月26日(水)〜12月25日(木)