篠田桃紅 玄―墨いろ

    岐阜現代美術館 | 岐阜県

    『老子』によれば、「玄之又玄」(玄の又玄)とあり、「玄」とは空間・時間を超越した天地万象の根源、真理となるものと説き、『解字辞典』では、暗く定かでないもの、幽遠な色の黒のことを意味します。桃紅は、自著のなかで、「玄というのは、一筆の濃墨で書くのではなく、淡い墨を重ねて濃くしていき、真っ黒の一息手前で控えた色」とし、色に置き換えれば、「玄」は墨いろであり、ものの本質そのものを表すと語っています。さらに「玄は真っ黒ではない、という考え方が、私にはたいそう気に入る」と続けています。 桃紅は、1956年から約2年間の渡米を経て、墨は湿潤な日本の風土の中でのみ、その限りない魅力が引き出されるのだと悟り、制作拠点を日本に移しました。帰国後には、重ねられた淡墨がはじきあって前後の層をなす作品が制作されるなど、墨の濃淡や明暗によって画面の中に時間のうつろいや空間の広がりを取り込み、墨いろのなかに言葉では言い尽くせない深遠なる「玄」を見つめ続けました。 生涯、水墨と向き合い独自の抽象表現を探求し続けた桃紅。本展では、桃紅の心を映し、無限の深まりを魅せる墨のいろと表情に注目します。
    会期
    2025年7月4日(金)〜9月17日(水)
    開催まであと3日
    開館時間
    9:30~17:00
    料金
    一般500円 高校生以下無料 団体(20名以上)400円
    ※障害者手帳をお持ちの方とその付添者(1名)は無料。受付にて障がい者⼿帳をご提⽰ください。
    休館日 第2・4土曜日、日祝日
    観覧時間の目安 ~60分
    公式サイト https://www.gi-co-ma.or.jp/exhibitions/the-depths-of-sumi/
    会場
    岐阜現代美術館
    住所
    〒501-3939 岐阜県関市桃紅大地1番地 (鍋屋バイテック会社 関工園内)
    0575231210
    おすすめレポート
    学芸員募集
    北海道標津町文化財担当職員募集 [標津町ポー川史跡自然公園]
    北海道
    京都芸術センター プログラムディレクター(広報・プロモーション担当)募集〈2025年度採用〉 [京都芸術センター]
    京都府
    岐阜県職員(県博物館学芸員)を募集します。 [岐阜県博物館]
    岐阜県
    ムーゼの森(軽井沢絵本の森美術館/エルツおもちゃ博物館・軽井沢)学芸員募集 [軽井沢絵本の森美術館/エルツおもちゃ博物館・軽井沢]
    長野県
    【中村キース・ヘリング美術館】学芸員補佐(アルバイト)募集のお知らせ [中村キース・ヘリング美術館]
    山梨県
    展覧会ランキング
    1
    東京国立博物館 | 東京都
    イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~
    開催中[あと33日]
    2025年3月25日(火)〜8月3日(日)
    2
    東京都美術館 | 東京都
    ミロ展
    もうすぐ終了[あと5日]
    2025年3月1日(土)〜7月6日(日)
    3
    三菱一号館美術館 | 東京都
    ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた2人の巨匠
    開催中[あと68日]
    2025年5月29日(木)〜9月7日(日)
    4
    国立西洋美術館 | 東京都
    スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで
    開催中[あと89日]
    2025年7月1日(火)〜9月28日(日)
    5
    TOKYO NODE | 東京都
    デザインあ展 neo
    開催中[あと84日]
    2025年4月18日(金)〜9月23日(火)