日本を象徴する山、富士山。それは日本人だけではなく、世界の人々をも魅了してやみません。春夏秋冬、朝昼夕、さまざまな姿を私たちに見せてくれます。冠雪に覆われた白富士、太陽の光に染まった赤(朱)富士、湖に映る逆さ富士、山頂と太陽が重なるダイヤモンド富士。二つとない「不二」の当て字が相応しいといえましょう。
今期の特集展示では、花や雲や湖を合わせて描いた富士山の絵画を集めました。文化勲章受章者である横山大観・田崎廣助・片岡球子、版画家の笹島喜平、日本画家の川﨑春彦・岡信孝・木村圭吾・平松礼二、洋画家の野田好子・櫻井孝美という10名の15作品です。同じ富士山が主題でも、描く画家により構図や色彩は異なり、それぞれの個性が輝いています。
花に囲まれ、雲がたなびき、畔に湖のある、美麗で独創的な富士山の絵画をご堪能ください。
ガンダーラの仏伝浮彫、鎌倉時代初期の仏師運慶作と推定される大日如来坐像(重要文化財)、醍醐寺ゆかりの如意輪観音菩薩坐像、不動明王坐像、二童子立像を常設展示しています。また、空海請来本を参考に新たに制作された両界曼荼羅を特別展示いたします。諸尊を彩色と切金で細密に描いた2メートルを超える両界曼荼羅の世界に触れてください。
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《イベント》
会場:半蔵門ミュージアム3階ホール(定員60名)
対象:中学生以上 参加費:無料
※講演会の聴講には事前申込が必要です。詳細は公式サイトをご覧ください。
【講演会】(会場・オンライン併催)
「徳川時代の富士山図―饒舌館長ベストテン―」
富士山は日本の象徴です。日本文化の中核です。日本美の精髄です。パクストクガワーナとたたえられる平和な江戸時代の天才的な画家たちが、それをモチーフにしないはずはありません。彼らが覇を競った百花繚乱の江戸絵画史から、「饒舌館長ブログ」でお馴染みの河野元昭氏がベストテンを選んで、その魅力を語り尽くします。
■日時:3月7日(土)14:00~15:30
■講師:河野 元昭氏(出光美術館理事、東京大学名誉教授)
■事前申込(期間:会場聴講 12月15日〜1月23日、オンライン聴講 12月15日〜3月6日)
【スライドレクチャー】(会場のみ)
「展示品の見どころ紹介」
特集展示作品の特徴や見どころを、スライドを用いて分かりやすくご説明いたします。
■日時:2月7日(土)14:00~14:40
■講師:岡崎 寛徳(当館主任学芸員)
※事前申込不要(当日先着順)
【江戸歴史文化講座】(会場・オンライン併催)
「信長から秀吉へ」
天下静謐・統一に邁進した織田信長と豊臣秀吉。本能寺の変前後を中心に、両者の差異を見ていきましょう。
■日時:4月12日(日)14:00~15:00
■講師:岡崎 寛徳(当館主任学芸員)
※会場聴講は、事前申込不要(当日先着順)
オンライン聴講URLは、公式サイトに掲載いたします。