開館15周年記念「炭坑と画家II ~千田梅二・炭坑のくらやみの唄~」

    田川市美術館 | 福岡県

     富山市に生まれた千田梅二(1920-1997)が筑豊の炭坑を訪れたのは、戦地より復員した後のことでした。遠賀郡水巻町の日本炭鉱高松一坑で約10年間を採炭夫として過ごしますが、そこで同じ採炭夫として働いていたルポルタージュ作家・上野英信と出会ったことが、千田の人生を大きく変えていきます。  上野を中心とする文芸活動に参加することになった千田は、ガリ版刷り・自主製本で発行するサークル誌の挿画を担当することになりました。かつて洋画を志し、中川一政に師事していた千田は、この時、版画に転向したのです。力強く明快な線で彫られた炭坑の風景や人々の姿からは、毎日を生きる喜びや悲しみがにじみ出て、多くの共感を誘いました。やがてその活動は、上野が文章、千田が挿画を担当する“絵ばなし”へと発展し、また千田個人としても、炭坑で唄われる仕事唄を版画であらわした「炭坑仕事唄板画巻」など、愛情に満ちた眼差しで多くの作品を描いていきます。  炭坑労働者の気持ちを代弁する者など稀であった時代。まさに炭坑労働者であった千田の版画と上野の言葉は、その一つ一つが、くらやみの世界に灯る真実の物語です。本展では、版画に加え油彩、素描など、当館所蔵の作品約140点を一堂に展示し、千田の愛した炭坑をご紹介します。
    会期
    2006年11月3日(金)〜12月3日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:30~17:30(入館17:00まで)
    料金
    一般500円(400円)、高大生300円(200円)、小中生100円(50円) ※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金/毎週土曜日は高校生以下無料
    休館日 月曜休館
    会場
    田川市美術館
    住所
    〒825-0016 福岡県田川市新町11-56
    0947-42-6161
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