第5回宇都宮エスペール賞「薄井隆夫展」

    宇都宮美術館 | 栃木県

     宇都宮市生れの薄井隆夫は筑波大学大学院を終了後、宇都宮にて作家活動を展開している作家です。90年代後半以降、彼の作風は幾何学的な構成の初期作品から純粋な色と形による空間形成へと展開していきます。そのベースには、絵画の制作上最も重要な要素と考えられてきた遠近法と陰影表現に対する新たな表現の模索という思想が流れています。  アーチ型の形の連続が、背景の色によって侵食されていくような作品は、明暗の色彩の対比による空間の構成を試みた作品です。その後、より視覚的な効果を狙った表現へと発展します。  明度の高い黄色と黄緑色のみを使い、見るものにまぶしさで焦点が合わないような感覚を起させる一連の作品は、色そのものが持つハレーションの効果を発揮し、色彩のみによる空間の深さをみごとに作り上げました。  また、エスペール賞受賞後の「遠浅の水辺」の一連の作品では、俯瞰する視点と雲形の漂う形象の効果により、あたかも光が透き通る遠浅の海辺のような抽象的造形を表現しました。さらに鮮やかな青色で描かれた線によって、本来描かれていない水面を意識させることによって、水中と水面とさらにその上の空気の三重の空間を作り出すことに成功しています。  今後の活動が期待される薄井作品を、ごゆっくりご堪能下さい。
    会期
    2008年4月29日(火)〜6月8日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:30~17:00(入館16:30まで).
    料金
    一般:310円(250円)/大学生・高校生:210円(160円)/中学生・小学生:100円(80円) ※( )内は20名以上の団体料金。 ※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者(1名)は無料です。 ※宇都宮市内の小学生・中学生・高校生は無料です。 ※毎月第3日曜日(5月18日)は「家族の日」のため、ご家族で来館された高校生以下はすべて無料、同伴の大学生・一般の方は半額となります。
    休館日 4月30日(水)、5月7日(水)、12日(月)、19日(月)、26日(月)、6月2日(月)
    会場
    宇都宮美術館
    住所
    〒320-0004 栃木県宇都宮市長岡町1077
    028-643-0100
    おすすめレポート
    学芸員募集
    北海道標津町文化財担当職員募集 [標津町ポー川史跡自然公園]
    北海道
    京都芸術センター プログラムディレクター(広報・プロモーション担当)募集〈2025年度採用〉 [京都芸術センター]
    京都府
    岐阜県職員(県博物館学芸員)を募集します。 [岐阜県博物館]
    岐阜県
    ムーゼの森(軽井沢絵本の森美術館/エルツおもちゃ博物館・軽井沢)学芸員募集 [軽井沢絵本の森美術館/エルツおもちゃ博物館・軽井沢]
    長野県
    【中村キース・ヘリング美術館】学芸員補佐(アルバイト)募集のお知らせ [中村キース・ヘリング美術館]
    山梨県
    展覧会ランキング
    1
    東京国立博物館 | 東京都
    イマーシブシアター 新ジャポニズム ~縄文から浮世絵 そしてアニメへ~
    開催中[あと33日]
    2025年3月25日(火)〜8月3日(日)
    2
    東京都美術館 | 東京都
    ミロ展
    もうすぐ終了[あと5日]
    2025年3月1日(土)〜7月6日(日)
    3
    三菱一号館美術館 | 東京都
    ルノワール×セザンヌ ―モダンを拓いた2人の巨匠
    開催中[あと68日]
    2025年5月29日(木)〜9月7日(日)
    4
    国立西洋美術館 | 東京都
    スウェーデン国立美術館 素描コレクション展―ルネサンスからバロックまで
    開催中[あと89日]
    2025年7月1日(火)〜9月28日(日)
    5
    TOKYO NODE | 東京都
    デザインあ展 neo
    開催中[あと84日]
    2025年4月18日(金)〜9月23日(火)