春日明夫コレクション 佐久間奏多、林 由未、ミロスラフ・トレイトナル、バーラ・フベナー

    チェコの現代糸あやつり人形とアート・トイ

    八王子市夢美術館 | 東京都

    チェコと人形との関係は深いものがあり、例えば「人形劇は文化の命綱」とまでいわれるほどです。 チェコは、16世紀から第一次世界大戦までの間、オーストリアのハプスブルク家に支配された歴史があり、プラハなどの都市部では、ゲルマン化のためにチェコ語からドイツ語を使うように強制されました。しかし、人形劇は民衆の為の娯楽、風俗的なものであったために、危険視されなかったことがチェコ語の禁止を免れ、チェコ語を守るために人形劇が意欲的に上演されたと伝えられています。 つまり、チェコの人々にとって人形劇やその人形は単なる人形玩具というだけではなく、チェコの伝統文化そのものといえるのです。 チェコには、世界初の人形を専門に学べる国立大学機関があり、各都市には人形劇専門の劇場があります。現在のチェコにおいても、祭礼や地域のイベントでは盛んに人形劇が上演され、人形づくりのワークショップもたびたび開かれるなど、伝統的な人形劇を国の文化として継承しています。さらに、人形劇とは別にアートとしての人形を使った表現もチェコならではの展開として見逃せません。 本展では、そうしたチェコの現在の人形文化の一部を、世界の玩具や遊具の研究者である春日明夫氏のコレクションから糸あやつり人形やアート・トイなどの作品を中心に4名の作家を取り上げて紹介するものです。 チェコ在住の佐久間奏多は、魁力的な糸あやつり人形やハンドパペットの制作など人形作家の分野の世界で活躍し、日本を中心に世界中にコレクターが存在します。同じくチェコ在住の林由未は、人形劇の舞台美術家として活動するかたわら、人形劇用の人形も自身で制作し、チェコの国内外で注目されています。また、どこか暖かみのある造形を感じさせるチェコ人のバーラ・フベナーは、糸あやつり人形をはじめ、舞台や人形を中心とした造形作家として活躍し、チェコ人のミロスラフ・トレイトナルはそれらの表現に加え、色彩も豊かでユ二ークな形を持つアート・トイと呼ばれる作品を手掛けている点で特に異彩を放っているといえるでしょう。 展示では、それら4人の作家を中心にコレクション以外の参考作品も一部交えながら、約100点以上の作品で紹介します。本展を通じて、現代チェコの人形文化の一端をお楽しみいただければ幸いです。
    会期
    2019年2月8日(金)〜3月24日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~19:00(入館は18:30まで)
    料金
    一般 600(480)円 / 学生(小学生以上)・65歳以上 300(240)円

    ※( )内は15名以上の団体料金
    ※未就学児は無料
    ※土曜日は小・中学生無料
    休館日 月曜日(ただし、祝日の場合は開館し、翌日休館)
    公式サイト http://www.yumebi.com/
    会場
    八王子市夢美術館
    住所
    〒192-0071 東京都八王子市八日町8-1 ビュータワー八王子2F
    042-621-6777
    チェコの現代糸あやつり人形とアート・トイのレポート
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    チェコのあやつり人形の今
    指先の感覚を駆使し、糸を使って人形に命を宿す、あやつり人形。「マリオネット」という呼び方でも親しまれています。人形劇が盛んな東欧諸国の中でも、チェコは特に有名。日本にも多くのファンがいます。本場・チェコの現代あやつり人形を紹介する展覧会が、八王子市夢美術館で開催中です。
    会場
    会期
    2019年2月8日(金)~3月24日(日)
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