2019年6月28日(金)、東京・千代田区の東京ステーションギャラリーで「メスキータ展」のプレス向け内覧会が開催された。
サミュエル・イェスルン・デ・メスキータ(1868-1944)は、19世紀から20世紀にかけて活躍したオランダのアーティスト。
画家、版画家、装飾美術のデザイナーとして活動する一方、美術学校の教師としても多くの学生を指導し、だまし絵で知られるM.C.エッシャーもメスキータから大きな影響を受けている。
作家としては、木版画の力強い表現が特徴。単純化された構図と明快な表現、装飾性と平面性が共存する作品は、日本の浮世絵版画からの影響も指摘される。
一方でドローイングは、ほとんど無意識の状態で浮かんでくる映像を作為なく描いたと言われ、シュルレアリスムにおけるオートマティスム(自動筆記)の先駆けともいえる。
メスキータはポルトガル系ユダヤ人だったため、1944年に強制収容所に送られ、家族もろとも殺されたが、アトリエに残された作品は、エッシャーなどの友人たちが命懸けで保管。戦後すぐに展覧会が開かれるなど、独創的な作品は現在まで受け継がれている。
展覧会では版画約180点、その他(油彩、水彩など)約60点、総数約240点の作品を5つの章分けで、本格的に紹介。日本では初めての回顧展となる。
「メスキータ展」は東京ステーションギャラリーで、2019年6月29日(土)〜8月18日(日)に開催。観覧料は一般 1,100円、高校・大学生 900円、中学生以下は無料。
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