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寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽

■新時代の美意識
【会期終了】 江戸時代初期の寛永年間(1624~44)といえば、三代将軍・家光の治世。戦乱は過去のものとなり、社会が安定すると、文化的にも新たな動きが生まれました。「雅」な宮廷文化と新時代の美意識を紹介する展覧会が、サントリー美術館で開催中です。
日本美術の流れとしては、桃山文化(狩野永徳・千利休ら)と元禄文化(尾形光琳、菱川師宣ら)の間に挟まれる寛永文化。古典が復興して雅やかな世界を醸成。公家から武家、そして町衆へと新しい美意識が広がっていきました。

会場の冒頭に展示されているのは《白釉円孔透鉢》。ミニマルデザインが印象的ですが、作者は色絵陶器で名高い野々村仁清です。この瀟洒な造形こそ、寛永の美意識といえます。

展覧会は5章構成で、上階が1~2章。17世紀初頭に権威が高まった江戸幕府は、朝廷に対して経済的な援助をともなう融和政策を実施。文化人によるサロン形成に繋がっていきます。

寛永文化の中心人物といえるのが、後水尾院です。院は和歌に親しんだ事もあり、まず宮廷周辺で古典が復興。後に宮廷の外にも「雅」の世界が広まっていきました。


4階会場

下のフロアが3~5章。新時代の美意識をかたちにした人物として、小堀遠州、金森宗和と仁清、狩野探幽がフォーカスされています。

さまざまな道具を自らの美意識で選別し、「大名茶」を目指した小堀遠州。優美で明るい茶道具は、後に「きれい寂(さ)び」と称されました。

京焼随一の名工・野々村仁清と、プロデューサー的な立場の茶人・金森宗和。仁清の色絵陶器は、宗和の指導を離れた後に、発注者である諸大名の好みによって作られたものが多いのです。

徳川幕府の庇護を受けた狩野探幽。一方で後水尾院からも評価されるなど、宮廷との距離も近い存在でした。大きな余白を活かした優美な作品は「きれい寂び」にも通じています。


3階会場

遠州や仁清が取り上げられている事もあり、全体的に(特に下のフロアは)茶道具が目立つ会場。やきものは通期展示が多いですが、書画は何度か展示替えされます。公式サイトの出品作品リストでご確認ください。

本展に限りませんが、サントリー美術館ならではの「わくわくしーと」もご紹介しておきましょう。4枚のシートに展覧会に関するさまざまな‘ミッション’が書かれている、小中学生向けの鑑賞支援ツールです。ミッションが終わった後に、ミシン目を切ってシートをめくるのがポイント。ひとつのアクションを加えた事で、楽しく学ぶ事ができると思います。こどもには無料で配布しています(数に限りがあります)。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年2月13日 ]

TOKYO美術館 2017-2018TOKYO美術館 2017-2018

 

エイ出版社
¥ 1,296


■寛永の雅 に関するツイート


 
会場サントリー美術館
開催期間2018年2月14日(水)~4月8日(日)
所在地 東京都 港区 赤坂9-7-4  東京ミッドタウン ガレリア3F
TEL : 03-3479-8600
HP : http://suntory.jp/SMA/
展覧会詳細へ 寛永の雅 江戸の宮廷文化と遠州・仁清・探幽 詳細情報
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