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特別展「仏像の姿」~ 微笑む・飾る・踊る~

■仏像鑑賞、三つのポイント
【会期終了】 しばしば開催される、仏像を主軸にした美術展。その多くは地域や時代、宗派などが切り口になりますが、三井記念美術館で開催中の本展は「仏像の形態」そのものがテーマです。「顔」「装飾」「動きとポーズ」に着目し、仏師の感性と技術に迫ります。
信仰の対象として、大切に守られてきた仏像。近年は美術館で仏像を鑑賞する機会も増え、その造形性への注目は増すばかりです。

仏像を鑑賞するポイントとして、本展では三つの視点をピックアップ。最も重要な部位である「顔」、彩色や装身具などの演出が見られる「装飾」、微妙な所作も含めた「動きとポーズ」で、より深く仏像に親しんでいただこうという試みです。

会場は章ごとの分類ではなく、いにしえの仏像と、模刻・修復作品、あわせて58件が出陳。ひとつひとつの仏像に「見どころ」がワンポイントで解説されている、仏像初心者にも優しい構成です。

《観音・勢至菩薩立像》(神奈川・称名寺、神奈川県立金沢文庫保管)は、ともに少し膝を曲げた前屈み。両像で上体の傾きがやや異なるなど、仏師のこだわりが見て取れます。

展示室2には、展覧会メインビジュアルの《不動明王立像》(個人蔵)が。左側を睨みつけ、派手に見栄を切っています。美しい彩色が残っており、鎌倉時代に造立された姿を今に伝えます。

大きな展示室4では、重要文化財《阿弥陀如来及び両脇侍像》(大阪・四天王寺)に注目。両脇侍像は対照的に膝を曲げた、片足立ちのスタイル。“けんけん”をしているようです。

展示室5の《伽藍神立像》(奈良国立博物館)も、珍しいポーズ。かつては「走り大黒天」と呼ばれていた像で、翻った衣も躍動感を強調しています。右手と右足が前に出る「ナンバ走り」になっているのも気になります。



会場後半は、仏像の模刻作品や修復作品。東京藝術大学保存修復彫刻研究室(籔内佐斗司教授)とのコラボで、制作者側(仏師)の目線も紹介されています。

十二神将立像(奈良・東大寺)の「子神立像」の模刻制作において三次元計測を行ったところ、「丑神立像」と酷似している事が判明。共通の図面が用いられた可能性も指摘されています。

仏画や仏具の展示はなく、文字通り仏像だけを特集した展覧会。ちょっと恥ずかしいですが、仏像の所作を真似しながら鑑賞するのもおススメです。巡回はなく、三井記念美術館だけでの単独開催となります。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年9月14日 ]

仏像[完全版]―心とかたち仏像[完全版]―心とかたち

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NHK出版
¥ 1,944

 
会場三井記念美術館
開催期間2018年9月15日(土)~11月25日(日)
所在地 東京都中央区日本橋室町二丁目1番1号 三井本館7階
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : http://www.mitsui-museum.jp/
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