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マルセル・デュシャンと日本美術

■20世紀美術の革命家
【会期終了】 現代美術の父、マルセル・デュシャン(1887-1968)。伝統的な西洋芸術の価値観を大きく揺るがし、20世紀の美術に衝撃的な影響を与えました。フィラデルフィア美術館蔵のデュシャン作品を紹介するとともに、デュシャンと日本美術を比較する挑戦的な展覧会が、東京国立博物館で開催中です。
「トーハクでデュシャン?」と驚いた方も多いかもしれません。まぎれもなく、会場は東京国立博物館・平成館(特別展示室 第1室・第2室)です。

開催の経緯は、東京国立博物館とフィラデルフィア美術館(米国)との交流から。東博は過去に何度か展覧会の開催に協力しており、その「お返し」として、フィラデルフィア美術館が企画し、アジア巡回するデュシャン展が開催される事になりました。

展覧会は2部構成で、第1部は「デュシャン 人と作品」。こちらがフィラデルフィア美術館による企画で、同館が所蔵するデュシャンの油彩画、レディメイド、関連資料および写真など計150余点を展示。デュシャンの活動を時系列でたどっていきます。

《階段を降りる裸体 No.2》は、画家としてのデュシャンの作品。キュビスムを独自に解釈し、ニューヨークのアーモリー・ショーで大きな反響を呼びました。デュシャンは後半生には絵を描いていないので、画家としての作品はこれが最も有名です。

デュシャンの代表的な作品が、既成の物品を用いた「レディメイド」。本来の用途から切り離し、芸術作品として意味づけたものです。「作る」という行為を否定し、美術の流れを大きく揺さぶりました。フィラデルフィア美術館が所有する6点のうち、今回は《自転車の車輪》《瓶乾燥器》《泉》が出品されています。



第2部「デュシャンの向こうに日本がみえる。」は、日本展オリジナルの企画。「デュシャンの試みは、日本美術の中にもあるのでは?」という発想に基づき、新たな見方で日本の美の楽しみ方を提案していきます。

西洋的な価値観とは異なった部分が散見される、日本の美。竹を花入れに用いた千利休、模倣を繰り返した狩野派は、「唯一性の否定」という観点ではデュシャンに通じます。時間の経緯を同じ画面に描いた《階段を降りる裸体 No.2》は、絵巻物の「異時同図法」と類似しています。

企画としては第1部のデュシャン作品がメインですが、実は後半の日本美術も、国宝2件・重要文化財8件の豪華版です。

いつもの平成館は第1室~第4室でひとつの展覧会ですが、今回は本展と「京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ」の2本立てです。入場券も別ですので、ご注意ください(共通券も販売中です)。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2018年10月1日 ]


料金一般当日:1,200円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

 
会場東京国立博物館 平成館 特別第1・2室
開催期間2018年10月2日(火)~12月9日(日)
所在地 東京都台東区上野公園13-9
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : http://duchamp2018.jp/
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