インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  企画展「この二人はあやしい」

企画展「この二人はあやしい」

■「あやしい」なんて、興味がそそられます
小説『羅生門』などで知られる芥川龍之介(1892-1927)と、『月に吠える』の萩原朔太郎(1886-1942)。アフォリズム(格言・金言)から、両者の関係をひも解く企画展が、前橋文学館で開催中です。斬新な展示方法で、文学館へのイメージが変わること、間違いなしです。
目を惹くタイトル「この二人はあやしい」は、あるエピソードから。1925(大正14)年、東京・田端で芥川、朔太郎と、室生犀星の三名で食事をしていた時、芥川が犀星に「室生君と僕の関係より、萩原君と僕のとの友誼の方が、遥かにずっと性格的に親しいのだ。」と言い、犀星を怒らせた事がもとになっています。

企画展では、萩原朔太郎『絶望の逃走』、芥川龍之介『侏儒の言葉』などから引用したアフォリズムを、「文学・社会・自然・人間・芸術」の5つの主題で展示。交流エピソードを交えて、二人の共通点と相違点を紹介します。

二人の言葉が展示ケースのガラス面や、巨大パネルに貼り出され、ケース内には主題に沿ったオブジェが展示されるなど、展示手法はとても斬新。視線を上に向けると、天井にもアフォリズムがずらりと並びます。これらの展示は、萩原朔美館長(萩原朔太郎のお孫さん)のアイデアをもとに構成されました。

文学館の展覧会といえば、生原稿や初版本の紹介が多く、総じて地味な印象ですが、前橋文学館の企画展示は、かなりユニーク。萩原館長が就任した、2016年の江戸川乱歩と朔太郎の交流を探る「パノラマ・ジオラマ・グロテスク」展から、一風変わった企画展が開かれるようになりました。


企画展「この二人はあやしい」

3階オープンギャラリーでは、昨年好評を博した「『月に吠えらんねえ』展」の続編として、「『月に吠えらんねえ』龍くんと朔くん篇」も開催。複製原画や、展覧会のために描き下ろされた漫画などが展示されています。

『月に吠えらんねえ』(以下:『月吠』)は、清家雪子さんによる漫画。2013年から月刊アフタヌーン(講談社)で連載がスタートしました。主人公・朔くんなどの登場人物は、『月に吠える』などの作品から得た印象を擬人化したもの。作家本人をモデルにせず、著作物からキャラクターが作り出されています。

清家さんは『月吠』を執筆するにあたり、膨大な参考文献を閲読しています。企画展では、単行本の巻末に掲載されている、参考文献リストを展示。読んだ参考文献を丁寧に整理し、手に取りやすい漫画の形へ落とし込む、清家さんの構成力に脱帽です。


前橋文学館

最後に館についてご紹介。前橋文学館には、日本近代詩に大きな足跡を残した詩人たちの資料が展示されています。特に朔太郎の資料は充実しており、直筆原稿や愛蔵品を紹介する朔太郎展示室があります。

館の前を流れる広瀬川を挟んだ先にあるのは、萩原朔太郎記念館です。こちらは前橋市北曲輪町69番地にあった生家を移築復元した建物で、2017年から公開されました。

記念館の敷地は、自由に入場可能。入ってすぐの書斎の上には、2匹の陶器でできた猫が乗っています。すぐ下には、詩『猫』のパネルが近々設置が予定されています。記念館も盛り上がっていますので、あわせて足を運んでみてください。

※建物内部見学には許可が必要です。文学館1階の受付でご相談ください。

[ 取材・撮影・文:静居絵里菜 / 2018年11月14日 ]

おでかけ群馬2018-2019おでかけ群馬2018-2019

ニューズ・ライン(編)

ニューズ・ライン
¥ 1,000

 
会場水と緑と詩のまち 前橋文学館
開催期間2018年10月27日(土)~2019年1月20日(日)
所在地 群馬県前橋市千代田町3-12-10
TEL : 027-235-8011
HP : http://www.maebashibungakukan.jp/
展覧会詳細へ 企画展「この二人はあやしい」 詳細情報
取材レポート
上野の森美術館「フェルメール展」
フェルメール展
東京都美術館「ムンク展 ― 共鳴する魂の叫び」
ムンク展
国立西洋美術館「ルーベンス展 ─ バロックの誕生」
ルーベンス展
国立新美術館「オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展」
ピエール・ボナール
サントリー美術館「扇の国、日本」
扇の国、日本
東京国立近代美術館「アジアにめざめたら:アートが変わる、世界が変わる 1960-1990年代」
アジアにめざめたら
千葉市美術館「生誕135年 石井林響展 ― 千葉に出づる風雲児 ―」
石井林響展
国立科学博物館「明治150年記念 日本を変えた千の技術博」
千の技術博
三菱一号館美術館「フィリップス・コレクション展」
フィリップス展
Bunkamura ザ・ミュージアム「吉村芳生 超絶技巧を超えて」
吉村芳生
Bunkamura ザ・ミュージアム「国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア」
ロマンティック
21_21 DESIGN SIGHT「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」
「民藝」展
Gallery AaMo「バッドアート美術館展」
バッドアート美術館
森美術館「カタストロフと美術のちから展」
カタストロフと美術
前橋文学館「企画展「この二人はあやしい」」
この二人はあやしい
国立国際美術館「ニュー・ウェイブ 現代美術の80年代」
ニュー・ウェイブ
国立西洋美術館「ルーベンス展 ― バロックの誕生」
[エリアレポート]
ルーベンス展
上野の森美術館「フェルメール展」
[エリアレポート]
フェルメール展
大阪市立美術館「ルーヴル美術館展 肖像芸術 ――人は人をどう表現してきたか」
[エリアレポート]
ルーヴル美術館展
東京都美術館「ムンク展 ― 共鳴する魂の叫び」
[エリアレポート]
ムンク展
あべのハルカス美術館「生誕120年 イスラエル博物館所蔵 ミラクル エッシャー展」
[エリアレポート]
エッシャー展
東京ステーションギャラリー「吉村芳生 超絶技巧を超えて」
[エリアレポート]
「吉村芳生」展
東京都写真美術館「建築 × 写真 ここのみに在る光」
[エリアレポート]
建築 × 写真
国立科学博物館「明治150年記念 日本を変えた千の技術博」
[エリアレポート]
千の技術博
第3回 インターネットミュージアム検定
ミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2019年の展覧会予定(東京近郊・大阪近郊) 博物館・美術館の情報
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
ルーベンス展 ー バロックの誕生 没後50年 藤田嗣治展 国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア フェルメール展
ムンク展―共鳴する魂の叫び 新・北斎展 HOKUSAI UPDATED ゴッホ展 「不思議な国のアリス展」神戸展
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「猪」
いよいよスタートです
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2018、グランプリは
「雷切丸くん」 でした
人気の展覧会 ブログパーツ アクセス数が多い展覧会を地域別にご紹介、ご自由にどうぞ。
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2018 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社