インターネットミュージアム
美術館・博物館・イベント・展覧会 インターネットミュージアム
【注意】新型コロナウィルス感染防止にともない、展覧会・イベントは中止になる場合があります。必ず公式サイトでご確認ください。[休館情報はこちら]
  インターネットミュージアム  >  取材レポート  >  没後150年記念 歌川国貞

没後150年記念 歌川国貞

■国芳・広重が憧れた、幕末浮世絵のスーパースター
【会期終了】 幕末の浮世絵師、歌川国貞(1786-1864)。同じ歌川一門の国芳や広重と"並ぶ"人気絵師、という失礼な紹介は止めてください。当時は文句なしのワントップ、不当な評価を覆すべく、名品だけを揃えた特別展です。
奇想の系譜に連なる歌川国芳(1798-1861)、傑作「東海道五十三次」を描いた歌川広重(1797-1858)。今では両者に比べると分が悪い印象の国貞ですが、当時の歌川派の頭領はまぎれもなく国貞。師匠の名を継いで三代豊国になったように、人気・実力ともに傑出した存在でした。

売れっ子だった国貞は、手掛けた作品も膨大。故に研究が進まず、超が付く人気絵師だったにも関わらず、総体的な地位が低くなりつつありました。

本年は国貞が没してからちょうど150年のメモリアルイヤー。作品の中から優品のみをセレクトし、浮世絵界のスーパースターに再びスポットライトを当てるべく企画された展覧会です。

まずは畳のエリアで肉筆浮世絵の紹介から(国貞は肉筆の優品も多くあります)。構成はほぼ年代順で、デビュー時から半世紀以上に及ぶ画業を振り返ります。

会場には、展覧会の準備中に発見された武者絵《熊谷次郎直実》も。国貞の武者絵としては最初期の部類に入る貴重な作品です(前期展示。後期は別の新発見作品《梶原源太景季》が展示されます)。


会場入口から 動画最後が新発見の武者絵《熊谷次郎直実》

22歳でデビューして間もなく頭角を現した国貞。29歳の頃には、既に師匠である初代豊国に匹敵する人気を得ていました。

文政期(1818-1830)には人気浮世絵師としての地位を確立。浮世絵の王道である役者絵と美人画で数多くのシリーズを手掛け、精力的に制作を続けました。


2階会場

本展で東京初公開となるのが、美人画の「高橋博信コレクション」。北海道立近代美術館が所蔵し、保存状態が良好な作品が多く含まれています。

美人画シリーズ「江戸美人尽」も、今回が約30年ぶりの展示となる珍しい作品。42図からなる下絵集ですが、何らかの理由で出版されませんでした。台紙に下絵と版下が並べて貼られ、各所に指示書きや紙を貼った直しの跡も見られる作品で、幕末の浮世絵制作の過程を考える上でも貴重な作例です。


「高橋博信コレクション」と「江戸美人尽」

「江戸文化の全てを描いた」と言われるほど何でも描いた国貞ですが、画面枠に注目して何点か紹介します。ユニークな形状は、国貞の遊び心とともに高いデザイン性が感じられます。

例えば「今風化粧鏡」は、鏡の中に映った女性を描いたシリーズ。「当世押絵羽子板」では、羽子板の形に役者の大首絵を配しています。さらに、草紙を開いた形の画面枠に役者の半身を描くという凝った揃物も紹介されています。


画面枠がユニークな作品の数々

会場地下は全盛期から晩年の作品。国貞を追いかけていた国芳や広重も後年には肩を並べ、1853(嘉永6)年には「豊国にかほ(似顔=人物画) 国芳むしや(武者) 広重めいしよ(名所)」と称されるまでになります。

二人は国貞より年少でしたが、先に死去。国貞と深い親交があった五代目市川海老蔵(1791-1859)にも先立たれますが、国貞は孤高の中でも晩年まで旺盛に創作を続けていきました。

明治まであと4年となった1864年に79歳で死去。江戸の浮世絵の終焉に相応しい生涯といえるかもしれません。


地下会場

「国貞抜きで19世紀の浮世絵を語ることはできない」とは、本展を監修した新藤茂先生(東京工芸大学大学院講師)。前後期で多くの作品が入れ替わりますので、半券提示で200円引のリピーター割引を使って、その全貌をお楽しみください。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年9月30日 ]

知識ゼロからの浮世絵入門

稲垣 進一 (著)

幻冬舎
¥ 1,365


■没後150年記念 歌川国貞 に関するツイート


 
会場太田記念美術館
開催期間2014年10月1日(水)~11月24日(月・祝) 
所在地 東京都渋谷区神宮前1-10-10
TEL : 03-5777-8600
HP : http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/
展覧会詳細へ 没後150年記念 歌川国貞 詳細情報
新型コロナウイルス特集 with corona after corona
新型コロナウイルス特集 美術館・博物館・ミュージアムの休館・再開情報(毎日更新)
新型コロナウイルス特集 開幕延期・中止になった展覧会 会場レポート
新型コロナウイルス特集 会期が変更された2020年注目の展覧会
新型コロナウイルス特集 再開したミュージアムで始まった展覧会
取材レポート
エリアレポート 豊田市美術館「久門 剛史 - らせんの練習」
[エリアレポート]
久門剛史展
東京ステーションギャラリー「神田日勝
神田日勝
東京都江戸東京博物館「奇才
奇才
東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ」'
ピーター・ドイグ
国立西洋美術館「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」'
ロンドンナショナル
エリアレポート 大阪市立美術館「フランス絵画の精華」
[エリアレポート]
フランス絵画の精華
エリアレポート 茨城県陶芸美術館「幻の横浜焼・東京焼」
[エリアレポート]
幻の横浜焼・東京焼
エリアレポート 京都市京セラ美術館がオープン
[エリアレポート]
京セラ美術館
エリアレポート 渋谷区立松濤美術館「真珠 ― 海からの贈りもの」
[エリアレポート]
真珠
足立美術館に「魯山人館」がオープン'
魯山人館オープン
クラシックホテル展
クラシックホテル
アソビル「バンクシー展
バンクシー
岡田美術館「生誕260年記念 北斎の肉筆画
北斎の肉筆画
三菱一号館美術館「画家が見たこども」'
画家が見たこども
エリアレポート 市原湖畔美術館「雲巻雲舒 ― 現代中国美術展・紙」
[エリアレポート]
雲巻雲舒
エリアレポート 東京国立近代美術館「ピーター・ドイグ展」
[エリアレポート]
ピーター・ドイグ
エリアレポート 細見美術館「飄々表具 ー 杉本博司の表具表現世界 ー」
[エリアレポート]
飄々表具 杉本博司
エリアレポート ふじのくに地球環境史ミュージアム「消えゆく隣人」
[エリアレポート]
消えゆく隣人
国立新美術館「古典×現代2020」'
古典×現代2020
21_21
デザイナー達の原画
エリアレポート 愛知県陶磁美術館「異才 辻晉堂の陶彫」
[エリアレポート]
辻晉堂の陶彫
第3回 インターネットミュージアム検定
B-OWND 工芸のマーケットプレイスミュージアグッズのオンラインショップ ミュコレ
2020年の展覧会予定(東京・名古屋・大阪 近郊)
皇室がご覧になった展覧会 博物館・美術館の情報
テレビでミュージアム 博物館・美術館の情報
エリアレポート(読者による取材記事) 博物館・美術館の情報
ニュース
一覧
東日本大震災・ミュージアム関連情報サイト MUSEUM ACTION
イベント検索ランキング
ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 ハマスホイとデンマーク絵画 特別展「奇才―江戸絵画の冒険者たち―」 フランス絵画の精華
写真展「138億光年 宇宙の旅」 【特別展】竹内栖鳳《班猫》とアニマルパラダイス 真珠 ― 海からの贈りもの 特集展示 大津絵と江戸の出版
博物館・美術館検索
ミュージアム干支コレクションアワード 干支コレクションアワード「鼠」
グランプリは《大根喰う(大黒)》でした
ミュージアムキャラクターアワード2018 ミュージアムキャラクターアワード
2019、グランプリは「つくぞう&つくみ」でした
刀剣乱舞(とうらぶ)に登場する刀たち 「刀剣乱舞-ONLINE-」に実装された刀、IM取材分をまとめました。
パートナーサイト 関連リンク集

             

博物館、美術館、展覧会の情報登録
博物館、美術館、展覧会に最適。広告のお問い合わせ
インターネットミュージアムへのお問い合わせ

Copyright(C)1996-2020 Internet Museum Office. All Rights Reserved.
ミュージアム・博物館・美術館の情報サイト[インターネットミュージアム]は、丹青社グループが運営しています
協力/ (株)丹青研究所 、編集・制作/ (株)丹青社