「日本のたてもの―自然素材を活かす伝統の技と知恵」会場
古代から現代までの日本を代表する建築の模型や資料を一堂に公開する展覧会「日本のたてもの―自然素材を活かす伝統の技と知恵」が開催される。
日本の伝統建築の技は「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」として、ユネスコ無形文化遺産として審議・決定が行われる見通しになっているなど、独自の発展を遂げてきた。
展覧会は、木・草・土・石など、多様な自然素材を優れた造形物へ昇華させた日本の伝統建築を紹介する企画。自然素材を活かした造形的特徴を、古代から現代にいたるまで展観する。
展覧会は3つの会場で開催され、東京国立博物館の会場テーマは「古代から近世、日本建築の成り立ち」。
会場では、1964年の東京五輪に併せて開催された「日本古美術展」に出展された、国宝・法隆寺の金堂と五重塔の模型をはじめ、原建物が国宝・重要文化財である模型を核に、これまで一般に公開されることのなかった貴重な建築模型などを一堂に集めて展示。
茅葺、左官、錺金具など木造建築を受け継ぐための伝統技術や工匠の技も紹介する。
また、維持が困難とされている伝承者養成など、近年の取組みについても言及する。
東京国立博物館 表慶館での「日本のたてもの―自然素材を活かす伝統の技と知恵」は、2020年12月24日(木)〜2021年2月21日(日)に開催。観覧料は一般1,500円など。日時指定の事前予約制。
他の会場とテーマ・会期は、国立科学博物館が「近代の日本、様式と技術の多様化」(12/8~1/11)、国立近現代建築資料館が「工匠と近代化 ― 大工技術の継承と展開 ―」(12/10~2/21)。