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    レポート
    第1回 ホキ美術館大賞展&新 私の代表作展
    ホキ美術館 | 千葉県
    大賞が発表、「私の代表作」も新作に
    開館3周年を迎えた日本初の写実絵画専門美術館・ホキ美術館。「第1回ホキ美術館大賞」の受賞作を紹介する展覧会が始まりました。
    第1回ホキ美術館大賞、山本誠《4月3日の記憶》
    第1回ホキ美術館館長賞、小木曽誠《巡回する刻の中で》
    (左から)第1回ホキ美術館準賞、川原田亜紀子《九十年》/第1回ホキ美術館館長賞、山崎秋人《曲面と空間(リオマッジョーレ教会)》
    受賞作家によるギャラリートーク
    野田弘志《聖なるもの THE-IV》
    島村信之《幻想ロブスター》
    ギャラリー2
    島村信之《コントラポストI》(左)
    卯野和宏《夢で見ていた森》
    関連書籍が数多く発行されるなど、近年、注目度が増している写実絵画。要因は様々と思いますが、間違いなく大きな契機の一つが2010年のホキ美術館開館です。

    難しい理屈を横に置いた分かりやすさが、写実絵画の最大の魅力。ホキ美術館に並ぶ約50作家350点の写実絵画は、裸婦、静物、風景など、作家の表現欲求がストレートに投げつけられてくるようです。


    館内は回廊型のギャラリーが

    写実絵画を牽引するホキ美術館では、その発展と若手画家の育成のために「ホキ美術館大賞」を設立。このたび、応募された作品の中から各賞が選出され、入選作とあわせて展示されることとなりました。

    栄えある大賞(50~100号の作品から選出)は、山本誠さんの《4月3日の記憶》。準賞(10~40号)には川原田亜希子さんの《九十年》が選ばれました。

    また、応募作品のレベルが高かったこともあり、急遽「館長賞」も設定。小木曽誠さんの《巡界する刻の中で》と、山崎秋人さんの《曲面と空間(リオマッジョーレ教会)》も選ばれました。

    報道内覧会の前には授賞式も実施。四名の受賞作家に表彰状と副賞が授与されました。


    山本誠《4月3日の記憶》/川原田亜希子《九十年》/小木曽誠《巡界する刻の中で》/山崎秋人《曲面と空間(リオマッジョーレ教会)》

    また、ホキ美術館の代表作家14人が自らもっとも描きたい作品を100号以上で描くギャラリー8「私の代表作」も、14作品すべてが新作になりました。

    地下2階という暗くて静謐な環境にあわせて、塩谷亮さんは静かに横たわる女性像を制作。森本草介さんは仏・アリエー川の横に広がっていく風景画を、野田弘志さんは北海道のアトリエの庭で見つけた鳥の巣を克明に描きました。各々の作品につけられた音声ガイドも、すべて更新されています。


    「新 私の代表作展」から、塩谷亮《聴》/森本草介《アリエー川の流れ》/野田弘志《聖なるもの THE-IV》

    また、ホキ美術館所蔵の森本草介作品が大阪と東京に巡回するためギャラリー2の森本ギャラリーは他の作家の作品になるなど、他のギャラリーも大きく展示替えされています。


    卯野和宏《夢で見ていた森》/島村信之《眺め》/島村信之《コントラポストI》

    より写実絵画の世界を深く楽しむために、ホキ美術館では様々なイベントも企画しています。12月21日には五味文彦さんと石黒賢一郎さんが対談。2014年2月22日には羽田裕さんによるギャラリートークが開催されます。詳細は公式サイトでご確認ください。
    [ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2013年11月14日 ]

    光の方へ 森本草介

    森本 草介 (著)

    求龍堂
    ¥ 5,040

    島村信之画集

    島村 信之 (著)

    求龍堂
    ¥ 3,990


    写実絵画の魅力 世界初写実絵画専門美術館「ホキ美術館」に見る

    安田 茂美 (著)、松井 文恵 (著)

    世界文化社
    ¥ 1,680

     
    会場
    会期
    2013年11月15日(金)~2014年5月18日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~17:30
    (入館は閉館の30分前まで)
    【レストラン】
    ランチ:11:30~14:30 ディナー:17:30~
    (月曜日はディナー休み。要予約)
    休館日
    火曜日休館 年末年始(12月30日(月)~1月1日(水)) 火曜日が祝日の場合は開館し、翌日休館
    住所
    千葉県千葉市緑区あすみが丘東3-15
    電話 043-205-1500
    公式サイト http://www.hoki-museum.jp/
    料金
    一般 1,800円/大高生・65歳以上 1,300円/中学生 900円/小学生以下無料(ただし保護者1人に小学生2人まで)
    展覧会詳細 「第1回 ホキ美術館大賞展&新 私の代表作展」 詳細情報
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