中之島香雪美術館 「上方界隈、絵師済々 Ⅰ」
撮影・文 [エリアレポーター]
白川瑞穂 / 2019年12月17日
開館から2年目の中之島香雪美術館。今回は所蔵品を交えながら、前期では京都画壇、後期では大坂画壇の展開を紹介する展覧会です。
関西ではこれらの絵師の作品に触れる展覧会が年に何度かあるのですが、全体の流れを展観する展示は珍しく、京都画壇とは、大坂画壇とは、を知ることもできる機会になっています。
今回の内覧会は前期の京都画壇編でした。大御所、円山応挙を中心に、円山派や四条派などの絵師を紹介しています。
冒頭から応挙の圧巻の作品が続きます。
円山応挙「芭蕉童子図屏風」明和6年(1769)個人蔵 [前期]
モノクロームの色彩で、質感や表情がなんと繊細に描かれていることでしょう。
応挙は写実的な作品を描き、一大潮流を巻き起こしました。
解説の「写実性を重視しつつも、全体を包む雰囲気や様子、対象の生を表現することを目的としています。対象の何々というような感じ、を説得力を持って絵画化したのです。」という文章を今回目にして、今まで言い表せなかった応挙らしさ、素敵なところとはこれだったんだと非常に爽快な気持ちになりました。
円山応挙 雨中山水図屏風 二曲一隻 明和6年(1769) 個人蔵 [前期]
空気の湿度、雨の音や空気感が臨場感を持って伝わってきます。
もちろん、応挙以外に大活躍した個性派ぞろいの京都画壇の絵師の作品も素晴らしいです。
応挙の弟子になるのですが、呉春の率いた四条派は、難しい古典のバックグラウンドや意味あるモチーフの出典元を知らなくても一般の人が楽しめる作品を描き人気を博しました。
絵画でも、町衆が徐々に主役になりつつある時代の流れを作った功績は大きいです。
伝呉春 雪松図 一幅 江戸時代 18~19世紀 香雪美術館 [前期]
近年、大規模な回顧展が開かれマルチな才能にも注目が集まった池大雅は、大坂画壇にも通ずる絵師なので、次回の大坂画壇の展示への架け橋になっているのかも。
奇想の絵師として知られる長澤蘆雪、曾我蕭白も有名どころでしょうか。
一幅 紙本着色 昭和4年(1767)頃 村山コレクション [前期]
後期の大坂画壇の展示もとても楽しみです。
もちろん全作品総入れ替えなので、両方観ることで上方絵画全体を俯瞰し、それぞれの絵師の個性をしっかりと感じることができます。
円山派と四条派、京都画壇と大坂画壇の様相をぜひご覧になってください。
エリアレポーターのご紹介
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白川瑞穂
関西在住の会社員です。学生の頃から美術鑑賞が趣味で、関西を中心に、色々なジャンルのミュージアムに出かけています。観た展示を一般人目線でお伝えしていきます。
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