今回の作品展では、跡見学園の創立者・跡見花蹊(カケイ)をはじめ、花蹊の甥である跡見泰(タイ)、父方の従妹にあたる跡見玉枝(ギョクシ)など、跡見ゆかりの人々により製作された作品を展示します。
平成17年度に新収蔵となった作品資料は購入1点、寄贈15点の計16点です。
花蹊の養女、跡見李子(モモコ)の色紙や校友会雑誌『汲泉(キュウセン)』、校歌が吹き込まれたオルゴール、本学卒業生で長く女子教育に関わった板谷(イタヤ)春子(ハルコ)画ののれん、同じく卒業生で詩人の林(ハヤシ)圭子(ケイコ)の詩集が寄贈されました。また、本学短期大学部の学長をつとめた美術評論家、久保貞次郎と関係の深い靉嘔(アイオウ)の作品も本学監事から寄贈され、期間中展示されます。洋画家・跡見泰(タイ)の「秋郊(シュウコウ)」は、昭和24年に日展に出品された作品で、穏やかな作風が特徴です。跡見玉枝の花鳥画、彩色の手本帖は、弟子に当たる方が所有していたものです。購入した作品は、明治43年刊行の「日本名勝写生紀行」第3巻、京都への旅を綴っており、跡見泰(タイ)ら画家5名の合作で、ふんだんに挿絵が盛り込まれた豪華本です。
これらの新収蔵作品を多くの方に見ていただくために、花蹊記念資料館では、毎年展覧会を通じて公開を進めています。本学で教鞭をとり、あるいは卒業生として自身の道を切り開いた、跡見ゆかりの人々を通じた、多様な芸術作品をご覧いただけます。