江戸・明治期の「龍」細工－辰年新春企画　限定ミニ展示

2012年の干支「辰」にちなんだミニ展示を行います。 煙草入れや懐中鏡入れなどの袋物に見る「龍」の意匠細工には、江戸・明治期職人の高い技量が惜しみなく注がれています。なかでも今回の注目資料は、ミニチュア煙草入れ。百合手金唐革で仕立てられた叺（袋部分）は寸法わずかに2.4cm×2.8cm。根付は鈴木東谷作、軸に描かれた富士越えの龍をモチーフにしており、まるで解いた軸から飛翔するかのごとく。その精緻な細工を、この機会にぜひご覧ください。 また、新春企画と同時に、江戸の粋な遊び心と豊かな発想力に溢れた紙入を紹介します。折りたたまれた紙入を開き、組み立てていくと、御座船が完成するという驚きの細工物。縮緬や金襴、押絵などを用いて作られた本資料も、当期間限定で公開します。