本展は、20世紀へつながる絵画の革新を推し進めた運動のひとつ、「新印象派」に注目し、その誕生からの約20年間の流れを時間軸に沿ってご紹介するものです。
新印象派の登場は、1886年、最後となる第8回印象派展においてでした。印象派は、揺れる水面や陽光のうつろいなど、自らの目に映る世界を描き出そうとし、それに相応しい様式を作り出しました。その明るい画面を作り出す様式を、新印象派は最新の光学や色彩理論を援用して発展させていきます。そして、目に見える世界をそのまま再現することよりも、色彩そのもののもつ表現力へと関心を移していき、20世紀初頭のフォーヴィスム誕生への源泉になりました。
本展では、印象派のモネの作品から始まり、スーラ、シニャックによる新印象派初期の作品、その後フランスやベルギーで次々と生み出された多様な新印象派の作品、さらにマティス、ドランの色彩溢れる作品をご紹介します。スーラの描いた静かで小さな点が、マティスのダイナミックで強い色彩の表現へ至るまでの変化の軌跡を、世界各国から集結する約100点でたどります。
※3月23日(月)に特別開室を行います。
開館時間:午前9時30分~午後5時30分(入室は午後5時まで)
当日は学芸員が色彩理論、新印象派の歴史、作品の見どころなどを解説する「「モーニング・レクチャー」を実施、名品の数々を解説とあわせてお楽しみいただけるお得な特別開室日です。
※3月23日 特別開室「モーニング・レクチャー」
時間:午前10時から約30分
会場:東京都美術館 講堂
定員:先着225名
午前9時40分より開場します(定員になり次第受付終了)
聴講無料。ただし、本展観覧券(半券可)が必要です