東日本大震災では文化財も多くの被害を受けた。文化庁は、国関連の文化財の被害は2011年3月21日午前5時の時点で、計295件に達していると発表した。同庁は現地調査も開始している。
茨城大学五浦美術文化研究所六角堂(茨城県北茨城市)は建物ごと津波に流された。近代美術を指導した岡倉天心がデザインした六角堂は岬の端にあり、天心の思索の場だったという。
瑞巌寺など国宝は4件、特別名勝は小石川後楽園(東京都)や旧浜離宮庭園(同)など4件、天然記念物も11件の被害が出ている。
重要文化財の東照宮(仙台市)では石灯籠(いしどうろう)の8割が崩壊。特別史跡で重要文化財の旧弘道館(水戸市)は鐘楼が全壊したという。
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asahi.com「東日本大震災、文化財の被害275件 天心の六角堂も流失」(3/22)