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ファインバーグ・コレクション展 ― 江戸絵画の奇跡 ―

■琳派から浮世絵まで、米国で愛された江戸美術
【会期終了】 日本の江戸時代絵画を愛する、米国のロバート・ファインバーグ氏と妻のベッツィー氏。そのコレクションの質の高さには定評があります。百花繚乱の江戸絵画の世界、会場は江戸東京博物館です。
江戸時代の絵画を幅広く収集しているファインバーグ・コレクション。狩野派や土佐派など官画派の保守的な作品は少なく、民間画派の肉筆画が中心です。

ロバート夫妻が最初に手に入れた日本美術は、わずか2ドルで買い求めた南蛮屏風展の宣伝ポスターでした。ニューヨーク・ブルックリン美術館で日本美術の学芸員をしていたベッツィーさんのお姉さんは、ポスターを見て、ロバート夫妻に美術商を紹介。夫妻は本物の日本美術の素晴らしさに驚嘆し、収集がはじまりました。


俵屋宗達《虎図》

展覧会は「琳派」「文人画」「円山四条派」「奇想派」「浮世絵」の5章構成です。

会場冒頭の俵屋宗達《虎図》についで目に入るのが、酒井抱一の《十二ヶ月花鳥図》。12カ月それぞれの植物と鳥・昆虫を組み合わせたこの絵は、光琳・乾山も手がけています。抱一もこの画題が得意だったようで、本作の他にも5セットが確認されています。


酒井抱一の《十二ヶ月花鳥図》

長沢蘆雪(ながさわろせつ)の《西王母図》は、中国で古くから信仰された女仙を描いた作品。足元にある桃の実で、不老不死の力がある仙桃を持つ西王母であることを示しています。下がった袖が右側に揺れ、逆S字のシルエットが印象的です。

蘆雪は円山応挙の弟子でしたが、後に独立。大胆な筆遣いと奇抜な構図で“奇想の系譜”に連なる人物です。


長沢蘆雪《西王母図》

自然の形態から遠ざかっていた官画派の弊害を悟っていたのが、円山応挙。自らも狩野派でした。

《孔雀牡丹図》は応挙36歳の作品。鮮やかな孔雀と大輪の牡丹が描かれた、とても華やかな一枚です。


円山応挙《孔雀牡丹図》

展覧会担当学芸員の我妻直美さんに伺うと、ファインバーグ夫妻は意識的に官画派を排除したわけではなく、自らの審美眼に沿ってコレクションを広げていった結果、現在のようなラインナップになったとの事。日本美術を見るお二人の確かな目と、そのきっかけを作ってくれたベッツィーさんのお姉さんに敬意を表したいと思います。

本展はMIHO MUSEUM(2013年7月20日~8月18日)、鳥取県立博物館(2013年10月5日~11月10日)に巡回します。(取材:2013年5月20日)

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美術手帖編集部 (編集)

美術出版社
¥ 2,100

料金一般当日:1,300円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

 
会場江戸東京博物館
開催期間2013年5月21日~7月15日
所在地 東京都墨田区横網1-4-1
TEL : 03-3626-9974(代表)
HP : http://edo-kiseki.jp/
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