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印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション

■英国海運王・バレルのコレクション、奇跡の来日
産業革命期に、英国随一の海港都市として栄えたグラスゴー出身の海運王ウィリアム・バレル(1861-1958)。本国でしか見ることができなかったバレル・コレクションが、奇跡の来日を果たし、日本5都市を巡回しています。3会場目は、東京・渋谷区のBunkamura ザ・ミュージアムです。
ウィリアム・バレルは、1861年に英国・スコットランドの海港都市・グラスゴーに、9人兄弟の三男として生まれました。15歳で家業の艤装(ぎそう)業を手伝い始め、24歳で父の後を継ぎました。その後、船舶の売買で大成功し「海運王」と称されました。

バレルは1890年代から1920年代にかけて、同郷の画商、アレクサンダー・リードから作品を購入。古今東西の美術工芸品を収集しました。

1944年、バレルはコレクションのうち数千点以上をグラスゴー市へ寄贈しました。寄贈の条件は、当時深刻な社会問題であった大気汚染の影響が少ない郊外にコレクションを展示すること、英国外には貸し出さないことでした。

寄贈条件により、国外への貸し出しが禁止されていたバレル・コレクション。国外への貸し出しを可能にしたのは、2014年に英国女王の裁可を得た遺産条項の改訂です。これにより、バレル・コレクションが国外で見られるようになりました。

本展では、バレル・コレクションの中でも有名なエドガー・ドガの《リハーサル》を中心に、3章に分けて紹介。人物や花などの静物画、郊外で働く人々を描いた作品、そして海景画が展示されます。


会場風景・マテイス・マリス《蝶》1874年

バレエを主題とした作品を多く描いた、エドガー・ドガ。《リハーサル》は、2016年にオーストラリアで開催され、世界70以上の美術館から出品された大回顧展の図録の表紙を飾った作品です。若いダンサーたちを大胆な構図で描いた、門外不出の傑作です。

《蝶》を描いたマテイス・マリスは、ハーグ派の画家です。特に褐色を多用することから、褐色の画家とも言われています。

地味な色で写実的な絵を描いていたマリス。1869年にパリへ移ると褐色への偏愛は保ちつつ、主題によって華やかな色を大胆に扱うようになりました。その趣向は1877年以降のロンドン時代初期まで続きます。

《蝶》はパリ時代の典型的な作品。花に囲まれ、髪を波打たせた仰向きの乙女像は、ラファエル前派のミレイの《オフィーリア》を連想させます。背景の幽玄な色調は、場所によっては11層の絵具を塗り重ねられて描かれています。

貴重なバレル・コレクションが日本で観覧できるチャンス。2018年から日本の各都市を巡回しており、東京展の後は静岡・広島で開催されます。巡回先の詳しい会期と会場は、こちらをご覧ください。

[ 取材・撮影・文:静居絵里菜 / 2019年4月26日 ]

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時空旅人(編)

三栄書房
¥ 907

料金一般当日:1,500円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon

 
会場Bunkamura ザ・ミュージアム
開催期間2019年4月27日(土)~6月30日(日)
所在地 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/19_burrell/
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