東京ステーションギャラリー「甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性」会場
大正から昭和にかけて京都で活躍した画家・甲斐荘楠音(1894-1978)を紹介する大規模な展覧会が、東京で始まる。
甲斐荘は京都生まれ。京都市立絵画専門学校(現:京都市立芸術大学)を卒業後、革新的な日本画表現を世に問うた「国画創作協会」の一員として次々に作品を発表。
妖艶な絵画作品は高く評価されたが、1940年頃に画業を中断し映画業界に転身。衣裳・風俗考証家として日本の時代劇映画の黄金期を支えた。
会場では、甲斐荘が携わった時代劇衣裳が東映京都撮影所で近年再発見されたことを受けて、映画人・演劇人としての側面を紹介。スクラップブックや写生帖、絵画、映画衣裳、ポスターなど、甲斐荘に関するすべてと言える資料が並ぶ。
また今回の展覧会は、東京の美術館では初となる本格的な回顧展。2019年、メトロポリタン美術館に所蔵された両性具有的な表現で女性を描いた《春》は、日本で初めて一般公開となる。
「甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性」は、東京ステーションギャラリーで2023年7月1日(土)~8月27日(日)に開催。入館料は一般 1,400円など。
東京ステーションギャラリー「甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性」会場
東京ステーションギャラリー「甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性」会場