
今秋開催される「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」展を前に、2016年8月26日(金)、東京・港区のサントリー美術館で報道関係者向けのトークショーが開催された。
展覧会は、江戸時代中期の画家で秋田藩士の小田野直武(1750-1780)が取り組んだ秋田蘭画を中心に紹介するもの。小田野直武は、江戸に出てから7年後に亡くなるまで、伝統的な画法に西洋絵画の遠近法や陰影法を取り入れた秋田蘭画を精力的に制作した。
展覧会ではあまり展覧会には出展されない個人蔵の作品も含め、小田野直武のほか佐竹曙山、佐竹義躬らによる秋田蘭画を展示。あわせて、直武に学んだとされる司馬江漢が描いた江戸の洋風画なども紹介する。
秋田蘭画を大きく取り上げた展覧会が東京で開催されるのは、2000年の板橋区立美術館「秋田蘭画~憧憬の阿蘭陀~」以来16年ぶりとなる。
この日のトークショーには高階秀爾(美術史家、大原美術館館長、公益財団法人西洋美術振興財団理事長)、河野元昭(京都美術工芸大学学長、静嘉堂文庫美術館館長、秋田県立近代美術館名誉館長)、田中優子(法政大学総長)の三氏が登壇。オランダで発達した自然への関心や、直武と平賀源内の関わりなど、さまざまなアプローチで秋田蘭画の魅力について解説された。
「世界に挑んだ7年 小田野直武と秋田蘭画」展はサントリー美術館で2016年11月16日(水)~2017年1月9日(月・祝)に開催。入館料は当日券が一般 1,300円、大学・高校生 1,000円、中学生以下は無料。前売り券(それぞれ200円引き)は9月10日(土)から発売。
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