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レポート
オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展
国立新美術館 | 東京都
「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」が初来日
世界でも有数のルノワール・コレクションを誇るオルセー美術館とオランジュリー美術館から、ルノワールの傑作が多数集結。注目はルノワールの印象派時代の最高傑作として名高い《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》。待望の初来日です。
《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》1876年 オルセー美術館
《陽光のなかの裸婦(エチュード、トルソ、光の効果)》1876年頃 オルセー美術館
(左から)《ジョゼフ・ル・クール夫人》1866年 オルセー美術館 / 《ウィリアム・シスレー》1864年 オルセー美術館
(左から)《都会のダンス》1883年 オルセー美術館 / 《田舎のダンス》1883年 オルセー美術館
(左から)《浴女(左向きに座り腕を拭く裸婦)》1900-1902年頃 オルセー美術館 / 《座る裸婦》あるいは《身づくろい》1890年頃 オルセー美術館
《ガブリエルとジャン》1895年 オランジュリー美術館
《ピアノを弾く少女たち》1892年 オルセー美術館
(左から)《大きな裸婦》あるいは《クッションにもたれる裸婦》1907年 オルセー美術館 / 《横たわる裸婦(ガブリエル)》1906年頃 オランジュリー美術館
《浴女たち》1918-1919年 オルセー美術館
印象派の巨匠、ピエール・オーギュスト・ルノワール(1841-1919)。日本でも抜群の人気があり、国内の美術館に所蔵されている作品は、それぞれが館の看板的な存在です。モネと並んで、最も親しまれている近代西洋画家といえるでしょう。

本展は、オルセー美術館とオランジュリー美術館が所蔵するルノワールの名作を紹介する企画。パリでも両館の作品を見るにはセーヌ川を渡らなければなりませんが、同じ会場で楽しむ事ができるという、信じられないような贅沢な展覧会です。

展覧会は10章構成で、いきなり印象派の傑作《陽光のなかの裸婦(エチュード、トルソ、光の効果)》が登場。第2回印象派展に出品され、青みがかった肌の表現が「腐敗した肉体」という酷評を受けた事は有名です。


1章「印象派へ向かって」

本展を楽しみにしていた方は、やはりこれがお目当てでしょう。《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》は1876年の作品で、第3回印象派展に出品されました。

ムーラン・ド・ラ・ギャレットは、モンマルトルの丘の有名な大衆ダンスホール。日曜日には昼から真夜中まで、庭でダンスパーティーが開かれていました。木漏れ日の下でダンスに興じる人々は、どこまでも陽気。作品全体が朗らかなイメージに満ちています。

作品は131.5×176.5cmと、かなり大型。描かれた人物は、ルノワールの友人たちがモデルを務めています。


《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》

《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》を挟んで反対側には、《都会のダンス》と《田舎のダンス》が並んで展示されています。

両作はほぼ同じ寸法で、描かれたのも1883年と同時。一対の作品として制作されたものです。《都会のダンス》はユトリロの母であるシュザンヌ・ヴァラドン、《田舎のダンス》はルノワールの妻になるアリーヌ・シャリゴがモデル。男性は両作ともにルノワールの友人でジャーナリスト・小説家のポール・ロートです。

向い合せの《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》から7年。絵画のスタイルが大きく変容していったさまもよく分かります。


《都会のダンス》と《田舎のダンス》

「悲しい絵を描かなかった唯一の偉大な画家」とは、小説家のオクターヴ・ミルボーによるルノワール評ですが、確かにルノワールの作品からは、常に優しく温かいまなざしが感じられます。

そんなルノワールにとって、友人や顧客から頼まれて描いた子どもの肖像はお手のもの。さらに自身は子どもに恵まれたのが遅かった事から(三男クロードが生まれた時、ルノワールは60歳!)晩年まで子どもに囲まれて過ごしました。その時々のスタイルで、愛らしい子どもの作品を描いています。


6章「子どもたち」

展覧会の最終章は裸婦です。印象派の後に古典的な形態把握の探求に戻ったルノワールにとって、裸婦を手掛けるのは必然。ベルト・モリゾにも「芸術に不可欠な形式のひとつ」と語っています。

ルノワールが敬愛していたティツィアーノ《ウルビーノのヴィーナス》へのオマージュと思われるのが、並んで展示されている横長の裸婦像二点。それぞれ本来はオルセーとオランジュリーの所蔵のため、比較して見られるのは本展のみです。

会場最後の《浴女たち》は、最晩年の大作。麻痺が進み不自由な身体になりながら描いた作品ですが、明るく華やかな色彩で生命力に満ちあふれています。


10章「裸婦」

ゴールデンウイーク前から始まった展覧会で会期は4ケ月のロングランですが、いよいよ最終盤。巡回せずに国立新美術館だけでの開催です。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年4月26日 ]

ルノワールへの招待ルノワールへの招待

朝日新聞出版 (編集)

朝日新聞出版
¥ 1,728

料金一般当日:1,600円
 → チケットのお求めはお出かけ前にicon


■国立新美術館 ルノワール展 に関するツイート


 
会場
会期
2016年4月27日(水)~8月22日(月)
会期終了
開館時間
<企画展>
10:00~18:00
※当面の間、夜間開館は行いません。
※入場は閉館の30分前まで
<公募展>
10:00~18:00
※美術団体によって、異なる場合があります。
※入場は閉館の30分前まで
休館日
毎週火曜日 *ただし5月3日(火・祝)、8月16日(火)は開館
住所
東京都港区六本木7-22-2
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト http://renoir.exhn.jp/
料金
一般 1,600(1,400)円/大学生 1,200(1,000)円/高校生 800(600)円
*団体は20名以上
*中学生以下無料
*障害者手帳をお持ちの方と付添の方1名は無料
*高校生無料観覧日については追って発表します
展覧会詳細 オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展 詳細情報
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