An Introspective

    ロナルド・ヴェンチューラ

    軽井沢ニューアートミュージアム | 長野県

    1973年フィリピンのマニラに生まれ、現在も同地で制作を続けるロナルド・ヴェンチューラは、2008年、ニューヨークのギャラリーで「肌の形而上学」展において紹介されて以来、欧米各地と台湾や香港などのアジア圏でも作品を発表し注目を集めています。 ヴェンチューラは、自らの起源(アイデンティティー)を繰り返し深く掘り下げ、内省し、人間の表皮である「肌」の表現の可能性を探求しています。 その表現方法は初期作品から一貫しており、多分野を造形的に、且つ哲学的に取り込み、重ね合わせて絵画や彫刻に反映させています。フィリピンにおける長期間に渡るスペインや、アメリカ、日本からの植民地支配の歴史的背景が黙示録的な色合いを付与し、宗教的文化的背景が祝祭性を与えています。その一方で、繰り返し現れる動植物と人間の共生体(キメラ)はフィリピンの民間伝承、土着文化のアニミズム、そしてギリシャ神話の神獣等をも内包した世界を喚起させます。秩序がないようにも見えるこの作家のカオス的世界は、そのままフィリピンの文化の複雑さを反映しています。 「もともとのイメージが意味するものから解き放たれ、他の要素と融合することで、相互に作用し本来の意味を裏切って、一つのイメージを作ることに興味を持っている。(…中略)そのパターンは無限であり、未だ完成をみたことがない。」と本人が言うように作品に見られるエレメントは、自身のアイデンティティに関わる無意識の衝突のメタファーとして読み取ることができます。     このたび、Karuizawa New Art Museumではヴェンチューラの30年におよぶ作家人生の半ば回顧的な展覧会として、立体から新作の絵画作品まで100点余りを展示します。日本の美術館では初めての試みであり、多くの方々にご覧いただけますと幸いです。
    会期
    2021年8月7日(土)〜2022年4月10日(日)
    会期終了
    開館時間
    10:00~17:00(8月~9月は18時まで)
    料金
    一般2000円、高大生1000円、中学生以下無料
    休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)
    観覧時間の目安 60分
    公式サイト https://www.knam.jp
    会場
    軽井沢ニューアートミュージアム
    住所
    〒389-0102  長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢1151-5
    0267-46-8691
    おすすめレポート
    学芸員募集
    地域おこし協力隊(文化財調査・活用促進員)募集します! [小坂町郷土館博物館]
    秋田県
    ポーラ美術館 学芸員及びエデュケーター募集 [ポーラ美術館]
    神奈川県
    肥後の里山ギャラリーの企画・運営担当者(学芸員) [肥後銀行本店 肥後の里山ギャラリー]
    熊本県
    城陽市歴史民俗資料館 古文書・民俗文化財調査員(会計年度任用職員)募集中! [城陽市歴史民俗資料館]
    京都府
    川崎市市民ミュージアム【短期】英伸三 映像日月抄展 運営スタッフ募集  [川崎市市民ミュージアム(受託者:アクティオ株式会社)採用ですが、勤務地は、向ヶ丘遊園駅近くにございます。(住所:川崎市多摩区登戸2735 中和ビル2階※1階がスーパーマーケット「ライフ」の建物)]
    神奈川県
    展覧会ランキング
    1
    東京都美術館 | 東京都
    ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
    開催中[あと62日]
    2025年9月12日(金)〜12月21日(日)
    2
    上野の森美術館 | 東京都
    「正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-」
    開催中[あと20日]
    2025年9月20日(土)〜11月9日(日)
    3
    出羽桜美術館 | 山形県
    没後40年 有元利夫 優美な絵画世界への誘い
    開催中[あと48日]
    2025年9月5日(金)〜12月7日(日)
    4
    東京国立博物館 | 東京都
    特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
    開催中[あと41日]
    2025年9月9日(火)〜11月30日(日)
    5
    国立西洋美術館 | 東京都
    オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
    開催まであと5日
    2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)