2015年の尾形光琳300年忌にあたり、東京の根津美術館と熱海のMOA美術館が特別展を開催することになり、記者発表会が2014年12月12日(金)根津美術館で行われた。
尾形光琳は、琳派を大成した江戸前期の画家。享保元年(1716)に59歳で没し、その後100年忌、200年忌には回顧展が開催されてきた。
300年忌の今年は、光琳の二大傑作の国宝「燕子花図屛風」国宝「紅白梅図屛風」を所蔵する2館がそれぞれテーマを変えて特別展を開催する。この2作品が並ぶのは56年ぶり。
MOA美術館では、光琳が与えた後世への影響がテーマ。光琳100年忌と200年忌に展示された光琳の名品とともに、琳派の影響を受けた作品を現代美術まで幅広く紹介する。
根津美術館では、光琳のデザイン性がテーマ。光琳に影響を与えたと思われる本阿弥光悦や俵屋宗達、弟の乾山の作品を展示することで、光琳にいたるまでの琳派の系譜を読み解く。
記者発表ではMOA美術館で新作を発表する現代芸術家の杉本博司氏も登壇。光琳の紅白梅図屛風の風景を夜に置き換えたら、という発想の「月下紅白梅図屛風」が現在作成中と明かした。
自身の作品が国宝と並んだ時どう見えるのか、とても楽しみと語った。
尾形光琳300年忌にふさわしい豪華なラインナップの2展覧会は切り口がそれぞれ異なる。両館館長は、2つの展覧会を合わせて見ることで光琳の魅力がさらに伝わると思うので、ぜひ両方見てほしい、と声をそろえた。
MOA美術館「燕子花と紅白梅 光琳アート 光琳と現代美術」は2015年2月4日(水)~3月3日(火)まで開催。入館料は当日一般1,600円。
根津美術館「燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密」は2015年4月18日(土)~5月17日(日)まで開催。入館料は当日一般1,200円。
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