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レポート
清麿展 -幕末の志士を魅了した名工-
根津美術館 | 東京都
幕末に咲いた天才刀工のすべて
幕末に活躍した日本刀の名工、源清麿(みなもときよまろ 1813~1855)。生誕200年を記念した展覧会が、根津美術館で開催中です。
(右)《薙刀 於長門國正行製/天保十四年二月日》
会場
《刀 源清麿/嘉永元年八月日(号 一期一腰の大)》
《十文字槍 源正行/弘化二年八月日》
(右)《短刀 源清麿謹造/忠孝貞守護》
《短刀 源正行/弘化三年二月日》
(右手前)《短刀 まつよい/天保十年正行造》
会場
清麿(本名 山浦 環)は、信州小諸の生まれ。18歳で兄の真雄(まさお)と初めて刀を造りました。21歳で江戸に出て、作刀に没頭。四ツ谷に鍛冶場を構えたことから、鎌倉時代の天才刀工「正宗」にちなんで「四谷正宗」と称されるほどの腕前でした。


会場入口から

会場は「信濃から江戸へ」「萩へ」「源清麿の誕生」の3章構成です。

処女作から晩年まで24年間に造られた名刀を一堂に会し、その作刀人生を展観します。


会場

清麿18歳の処女作が《脇指 天然子完利 二十七歳造之/一貫斎正行十八歳造之 文政十三年四月日》。当時、一貫斎正行(いっかんさい まさゆき)と号していた清麿が兄と造った、唯一の合作です。美しい地鉄と見事な刃文は、ただならぬ才能の持ち主だったことを示しています。

もう一点ご紹介するのは、清麿21歳の名作《脇指 信濃國正行/窪田清音佩刀 天保癸巳歳秋八月》。こちらは江戸に出た後に手掛けたもので、反りが大きく、勇壮な姿が特徴的です。


《脇指 天然子完利 二十七歳造之/一貫斎正行十八歳造之 文政十三年四月日》と《脇指 信濃國正行/窪田清音佩刀 天保癸巳歳秋八月》

清麿の最高傑作といわれているのが《刀 号 一期一腰の大 銘 源清麿/嘉永元年八月日》。同じ銘の脇指とともに、全国愛好家垂涎の大小(だいしょう)として知られています。

リズミカルな刃文は、複雑で華やか。清麿の作刀の到達点ともいえる出来ばえです。


《刀 号 一期一腰の大 銘 源清麿/嘉永元年八月日》

清麿は人気絶頂だった42歳の時に、突然自宅で自害。その理由はさまざまな憶測が流れていますが、今でも謎に包まれています。

佐野美術館長野県信濃美術館萩美術館と巡回し、ようやく東京まで巡回してきた本展。幕末に咲いた天才刀工の真髄をお楽しみください。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2014年2月25日 ]

清麿大鑑 普及版

中島 宇一 (著)

刀剣春秋
¥ 9,975

 
会場
会期
2014年2月26日(水)~4月6日(日)
会期終了
開館時間
10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
月曜日休館
住所
東京都港区南青山6-5-1
電話 03-3400-2536
公式サイト http://www.nezu-muse.or.jp/
料金
一般 1,200(1,000)円/学生 1,000(800)円
※()内は20名以上の団体料金
※中学生以下無料
展覧会詳細 清麿展 -幕末の志士を魅了した名工- 詳細情報
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