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レポート
拝啓 ルノワール先生 ─ 梅原龍三郎に息づく師の教え
三菱一号館美術館 | 東京都
近代絵画における東西の交流
日本の近代洋画を代表する画家のひとり、梅原龍三郎(1888-1986)。梅原はフランスへの留学中にピエール=オーギュスト・ルノワール(1841-1919)と出会い、直接指導を受ける幸運に恵まれています。ふたりの交流に焦点をあてた展覧会が、三菱一号館美術館で開催中です。
(左から)梅原龍三郎《自画像》1908年 東京国立近代美術館 / 梅原龍三郎《伊太利亜人》1908年 個人蔵
(左から)梅原龍三郎《パリー女》1909年 公益財団法人上原美術館 上原近代美術館 / 梅原龍三郎《少女アニーン》1908年 豊田市美術館
第2章「梅原龍三郎 掌の小品」
(左から)アンリ・マティス《若い女の横顔》1942年 三菱一号館美術館寄託 / ジョルジュ・ブラック《海景》制作年不詳 三菱一号館美術館寄託
(左から)ピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》1908年 三菱一号館美術館寄託 / ピエール=オーギュスト・ルノワール《パリスの審判》1913-14年 公益財団法人ひろしま美術館
(左から)梅原龍三郎《裸婦図》1921年 東京国立近代美術館 / 梅原龍三郎《裸婦脱衣立図》1921年 東京国立近代美術館
(左から)梅原龍三郎《北京裸婦》1942年 個人蔵 / 梅原龍三郎《紫禁城》1940年 三菱一号館美術館寄託
(左から)ピエール=オーギュスト・ルノワール《長い髪をした若い娘(麦藁帽子の若い娘)》1884年 三菱一号館美術館寄託 / ピエール=オーギュスト・ルノワール《麦藁帽子の若い娘》1888-89年 三菱一号館美術館寄託
梅原龍三郎は京都生まれ。地元で洋画を学び、20歳で渡仏しました。

43歳年上のルノワールは、既に国際的な名声を獲得。若い日本の画学生とは全く立場が違いましたが、梅原は幸運にも直接アトリエを訪ねる機会を得て、大いに刺激を受けました。

梅原は5年後に帰国。ルノワール訪問記を発表する事で、日本でのルノワール受容にも大きな役割を果たしています。


第1章「ルノワールとの出会い」

梅原は画家としてだけではなく、蒐集家としても優れた資質を持っていました。梅原の生家は悉皆(しっかい)屋、いわば呉服のプロデュース業であり、その審美眼は幼少期からの経験に培われたものです。

帰国に際してルノワールから贈られた《バラ》をはじめ、西洋美術はマティス、ルオー、ボナール、ドガ、ピカソなどの作品を蒐集。また、紀元前25世紀から20世紀頃のキュクラデス彫刻、さらに庶民向けの絵画である大津絵も集めています。


第2章~第4章

ルノワールは1919年に78歳で死去、訃報を受けた梅原は自宅まで売却して渡航費用を捻出して遺族を弔問します。

アトリエに残されていたのが、3点の《パリスの審判》。後に2点が日本に持ちこまれ、梅原はうち1点を借り受け、のびのびとした模写を描きました。会場にはルノワールによる2点と梅原による模写、計3点の《パリスの審判》が展示されています。


第5章「ルノワールの死」

梅原は帰国後は西洋画に桃山美術・琳派・南画などの日本美術も取り入れて独自のスタイルを確立、大正・昭和期に日本を代表する画家として活躍しました。

会場最後は、ルノワールの作品がずらり。梅原が帰国後にルノワールについて語った訪問記が「美術館新報」に掲載されてから、来年でちょうど100年になります。


第6章「ルノワールの遺産」

東京展は2017年1月9日まで。ついで、あべのハルカス美術館に巡回します(2017年1月24日~3月26日)。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2016年10月18日 ]

梅原龍三郎とルノワール梅原龍三郎とルノワール

嶋田 華子 (著)

中央公論美術出版
¥ 2,052


■拝啓 ルノワール先生 に関するツイート


 
会場
会期
2016年10月19日(水)~1月9日(月)
会期終了
開館時間
10時~18時 / 金(祝日を除く)のみ10時~20時
※10/5より開館時間が変更になりました。
※いずれも最終入館は閉館30分前まで
休館日
月曜日(但し、祝日の場合は開館) 年末年始休館 2016年12月29日〜2017年1月1日
住所
東京都千代田区丸の内2-6-2
電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)
03-5777-8600(ハローダイヤル)
公式サイト http://mimt.jp/renoirumehara/
料金
一般 1,600(1,400)円/高校・大学生 1,000円/小中学生 500円
※()内は前売料金
※障がい者手帳をお持ちの方と介添人の方1名まで半額。
展覧会詳細 拝啓 ルノワール先生 ―梅原龍三郎に息づく師の教え 詳細情報
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