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円山応挙から近代京都画壇へ

■「写生」という絵画革命
【会期終了】 さまざまな画工(画家)が活躍していた18世紀・江戸時代の京都。群雄が割拠する中で命脈を保ち、京都画壇の中心となったのが円山・四条派でした。大河の源流である円山応挙から昭和初期までの名品を辿る展覧会が、東京藝術大学大学美術館で開催中です。
写生を重視した絵画で支持を集めた円山応挙が確立した円山派。与謝蕪村と応挙に学んだ呉春が興したのが四条派。両派を合わせた呼び方が円山・四条派です。

展覧会は、3階の第1会場から。冒頭はスター・ウォーズのオープニング風。映画は「遠い昔、はるかかなたの銀河系で....」ですが、「250年ほどの昔、京都で…」と、円山・四条派の大河が楽しく説明されています。

第1章「すべては応挙にはじまる。」に、早速、大乗寺の障壁画が登場します。

兵庫県香美町にある大乗寺。応挙は一門を率いて、客殿各室の障壁画を手掛けました。展覧会では応挙の《松に孔雀図》をはじめ、円山応瑞、呉春、山本守礼の障壁画が、実際の配置どおりに展示されています。大乗寺襖絵の展示は、東京では約10年ぶりとなります。

応挙の《写生図巻》も注目。写生と言っても、実物を描いたスケッチではなく、スケッチを清書したものである事は注意が必要ですが、対象を正確に描くさまは、博物図譜のようです。



第2章「孔雀、虎、犬。命を描く。」には、さまざまな生き物の姿が。応挙の画業を俯瞰する上で、忘れてはならないのが清の画家・沈南蘋(しんなんぴん)からの影響です。色彩豊かな花鳥画は全国的に大流行し、応挙もその画風を摂取しています。

《魚介尽くし》は、新発見の作品です。森寛斎ら総勢28名(ほぼ全員が円山・四条派)が、ひとつの画面に魚介類を描いた合作です。多くの画家が関わっているのに同じ調子で描かれ、作品としての統一感があるのは特筆されます。

地下の展示室に進むと、第3章「山、川、滝。自然を写す。」から。自然を描くのも、前の時代は現実離れした名所絵でしたが、応挙は実際の場所を描写。保津川や嵐山など、京都の風景を描いています。

ただ、実は応挙は旅嫌い。同時代の画家・池大雅が各地を歴訪しているのに対し、応挙はほとんど京都を離れて事はなく、大乗寺にも一度も足を運んだ事はありませんでした。

展覧会の最後は「美人、仙人。物語を紡ぐ。」です。応挙の美人画はあまり多くありませんが、中国の貴婦人像をベースに、品格ある女性を描きました。

円山・四条派の流れで美人画といえば、上村松園。「西の松園、東の(鏑木)清方」と称され、気品ある女性の姿を数多く描きました。

京都画壇の本流を東京で一望できる、ありがたい展覧会。東京展の後に京都に巡回(京都国立博物館:11/2~12/15)、大乗寺障壁画の残り半分は京都展で展示されます。

[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2019年8月2日 ]

※前期(8/3~9/1)と後期(9/3~9/29)で大幅な展示替えがあります。

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求龍堂(編)

求龍堂
¥ 2,646

 
会場東京藝術大学大学美術館
開催期間2019年8月3日(土)~9月29日(日)
所在地 東京都台東区上野公園12-8
TEL : 03-5777-8600(ハローダイヤル)
HP : https://okyokindai2019.exhibit.jp/
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