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    「もの派」を代表する美術家、李禹煥の大規模展 ─ 国立新美術館で今夏開催
    (掲載日時:2022年6月8日)

    李禹煥氏
    李禹煥氏

    「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン)の大規模な展覧会が初めて東京で開催されることになり、記者発表が行われた。

    李禹煥は1936年、 韓国慶尚南道生まれ。ソウル大学校美術大学後に来日し、日本大学文理学部哲学科を卒業。1960年代末から始まった日本の芸術運動「もの派」を理論的に主導して、評価を確立した。

    近年はグッゲンハイム美術館(米国)、ヴェルサイユ宮殿、ポンピドゥ・センター・メッス(ともにフランス)などで、精力的に個展を開催。

    2010年には安藤忠雄の設計で香川県直島町に李禹煥美術館が開館したほか、2015年にスペース李禹煥(韓国・釜山)、2022年には李禹煥アルル美術館も開館している。

    展覧会は、李禹煥が自ら展示構成を考案。彫刻と絵画の2つのセクションに分け、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた〈関係項〉シリーズ、精神性の高い絵画など、作品58点が集結する。

    彫刻では、野外展示場には石とステンレスを用いた「アーチ」の大型作品を設営。絵画では、壁面に直接筆を入れて描くウォールペインティングの作品も展示される。

    日本における李禹煥の大規模展は、2005年の「李禹煥 余白の芸術展」(横浜美術館)以来となる。

    記者発表会では、展覧会の担当学芸員と李禹煥が対談。自らの創作について語った後、若い人に向けてのメッセージとして「AIなど新しい技術も大切だが、まず『身体』についてよく考えて欲しい。また、日本はとても住みやすい国だが、うちにこもっていないで、もっと世界に出てチャレンジして欲しい」(李禹煥)と語った。

    「国立新美術館開館15周年記念 李禹煥」展は、2022年8月10日(水)~11月7日(月)、国立新美術館 企画展示室1Eで開催。観覧料は一般 1,700円など。



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