
「やまと絵 ー 受け継がれる王朝の美」 記者発表会 (左から)富田淳さん(東京国立博物館 副館長)、土屋貴裕さん(東京国立博物館 学芸研究部調査研究課 絵画・彫刻室長)
平安時代前期に成立した「やまと絵」を紹介する展覧会が10月に東京で開催されることになり、記者会見が行われた。
やまと絵は、四季の移ろいや花鳥・山水など日本美術の中心的主題をもとに、宮廷に仕える絵師が制作。
飛鳥・平安時代には唐絵、鎌倉時代以降には水墨画や漢画などから影響を受け、時代ごとにさまざまに変化してきた。
開催される展覧会では、平安時代から室町時代までのやまと絵を紹介。人々の営みである人事や景物を合わせて描いた「浜松図屛風」やダイナミックな構図と華やかな装飾で描かれた「日月四季山水図屏風」などを展示する。
やまと絵に焦点を当てた展覧会が東京国立博物館で開催されるのは、1993年の「やまと絵 ー 雅の系譜」展以来。
日本の絵巻史上最高傑作とされる「四大絵巻」(源氏物語絵巻、信貴山縁起絵巻、伴大納言絵巻、鳥獣戯画)が30年ぶりに集結するほか、「神護寺三像」(伝源頼朝像、伝平重盛像、伝藤原光能像 )や三大装飾経(久能寺経、平家納経、慈光寺経)も展示される。
展示総数は約240件。うち170件以上が国宝、重要文化財となる。
会場では東京国立博物館 副館長の富田淳氏と同 学芸研究部調査研究課 絵画・彫刻室長の土屋貴裕氏が、それぞれ衣冠と直衣で登壇。10月の開催に向けて、展覧会をアピールをした。
「やまと絵 ー 受け継がれる王朝の美」は、東京国立博物館 平成館で2023年10月11日(水)〜12月3日(土)に開催。