
千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館で「夷酋列像 ─ 蝦夷地イメージをめぐる人・物・世界 ─」が開催されている。
フランスのブザンソン美術考古博物館に所蔵されている《夷酋列像(いしゅうれつぞう)》と、国内に複数現存する模写や粉本を一堂に集めて紹介する企画展。
夷酋列像は、1789(寛政元)年に起こったアイヌの蜂起「クナシリ・メナシの戦い」を鎮圧した松前藩が、鎮圧に協力したアイヌ12人の肖像を、藩の家老で画家としても高名な蠣崎波響(かきざきはきょう)に描かせたもの。
藩の威信を回復するため、屈強なアイヌ像として描かれた夷酋列像は、光格天皇の叡覧を仰ぐまでに至り、後に多くの粉本や模写が制作された。
展覧会では夷酋列像の実像と伝播の様相を解説。夷酋列像から見えてくる、18世紀から19世紀にかけての蝦夷地を中心とする中国やロシアを含めた北東アジアのつながりや、夷酋列像を見た本州以南の人々が、蝦夷地や外国に抱いていたまなざしを紹介する。
「夷酋列像 ─ 蝦夷地イメージをめぐる人・物・世界─」は国立歴史民俗博物館で2016年2月7日(日)まで開催。観覧料は一般 420円、高校生・大学生 250円、中学生以下は無料。
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