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レポート
東京の交通100年博~都電・バス・地下鉄の“いま・むかし”~
【2025年度中まで全館休館予定】東京都江戸東京博物館 | 東京都
東京市電から都営地下鉄まで
東京都交通局の前身である東京市電気局の開業は明治44年(1911年)、今年でちょうど100周年となります。都営交通100周年記念特別展「東京の交通100年博~都電・バス・地下鉄の“いま・むかし”~」が江戸東京博物館にて開催中です。
展示風景。旧東京市電「ヨヘロ1形」の模型と、実物大モックアップ。
そのヨヘロは現在でも函館市企業局の除雪車両(ササラ電車)として活躍中。リユースの極みです。
都電6000形の実物車両。中に入って見ることもできます。
「銀座四丁目を走る都電」 昭和42年頃撮影 東京都交通局所蔵
花電車を記念した絵はがき。国や街をあげてのお祭り・お祝い事に欠かせなかったのが花電車でした。
「都営地下鉄三田線開業ポスター」 昭和51年(1976) 東京都交通局所蔵
リーフレットも秀逸です。都電を家系図で紹介したり、いろはかるたで案内したり。
関連企画の「myつり革展」の入選作品の展示。東京藝術大学と東京都交通局の産学連携プロジェクト。
日本の鉄道開業は、ご存知のとおり新橋~横浜間で、明治5年(1872年)のこと。東京の市内交通の近代化は、当初は民間会社が主導して進められましたが、日露戦争による経営悪化で運賃が値上げされたことなどから、公営交通による電車運営を望む声が高まります。時代の要請を受けるかたちで、路面電車事業と電気供給事業を民間より買い受け、明治44年に東京市電気局が開業しました。

展示会場。旧東京市営バス(円太郎バス)の実車も展示されました。

その後、東京市電は順調に路線網を拡大し、満員電車が東京の代名詞となるほどになりました。その頃に活躍していた車両が、旧東京市電「ヨヘロ1形」です。会場ではヨヘロ1形の実物大モックアップが展示されており、乗車して当時の雰囲気を確かめることができます。

驚くべきことに、このヨヘロ1形は現在も函館市企業局で除雪車両(ササラ電車)として活躍しています。昭和9年(1934年)に函館に譲渡され、今回の展示のために、実に76年ぶりに東京に里帰りしました。

展示会場。数々の実物展示。

昭和20年(1945年)の空襲で、東京は焼け野原に。市電やバスも多くの損失を受けましたが、戦後、東京の街とともに復興していき、昭和30年(1955年)には、全長213kmの路線を誇る都電黄金期を迎えることとなりました。会場には当事の広告入りの系統板などの鉄道実物資料が展示され、チンチン電車が東京を走りまわっていた時代を振り返ります。その時代の代表的な車両が、都電6000形。前述のササラ電車(旧ヨヘロ1形)とともに、屋外スペースで展示されています。

都バスのマスコットキャラクター「みんくる」も来てました。構造上、派手な動きは苦手?

高度経済成長期を迎えて都電もその影響を受けるようになり、都電荒川線にあたる区間を残して、全ての都電は昭和47年(1972年)までに撤退しました。その後、初の都営地下鉄として、昭和35年(1960年)に浅草橋-押上間の営業を開始(現:都営浅草線)。この路線は京成電鉄と京浜急行電鉄との相互乗り入れがなされ、日本初の郊外鉄道と相互乗り入れした地下鉄となりました。続いて都営三田線、都営新宿線、都営大江戸線と交通ネットワークが拡充されてきました。私の記憶にあるのは、このあたりの展示。都営新宿線の開業PRポスター、各種の記念切符などが展示されています。

100年に及ぶ歴史を振り返る展示なので、幅広い世代の方が楽しめる企画です。筋金入りの鉄道マニアから、夏休みの自由研究まで。鉄道ファンはお見逃しの無いように。
[ 取材・撮影・文:古川幹夫 / 2011年7月13日 ]
 
会場
会期
2011年7月14日(木)~9月10日(土)
会期終了
開館時間
9:30~17:30
※入館は閉館の30分前まで。
休館日
毎週月曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合はその翌日)、年末年始(年始臨時開館あり)
住所
東京都墨田区横網1-4-1
電話 03-3626-9974(代表)
03-3626-9974(代表)
公式サイト http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/100th/
展覧会詳細 「東京の交通100年博~都電・バス・地下鉄の“いま・むかし”~」 詳細情報
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