開館15周年記念

    特別展 ハニワの世界へようこそ

    島根県立古代出雲歴史博物館 | 島根県

     出雲国出身の野見宿禰は、相撲の始祖として知られていますが、『日本書紀』には野見宿禰が殉死を改め、人や馬などの「土物(はにもの)」をつくらせて墓に立てたとする、埴輪の起源説話がみえます。この逸話は、考古学的な事実と必ずしも一致するものではありませんが、出雲の地と埴輪の間に浅からぬ縁があると考えることもできるでしょう。また埴輪の存在は、古代の人々にとっても大きな関心事であったことがうかがえます。  古墳上に埴輪を立て並べる習慣は、前方後円墳が全国的に築造されはじめるのにあわせて各地に広まりました。出雲地方では古墳時代前期末(4世紀の終わり頃)、最初の埴輪が登場します。この頃の埴輪は、古墳上や周囲に並べて区画したり飾ったりする意味合いが強く、形も筒状に作られた円筒埴輪など比較的シンプルなものでした。しかし時代を経て埴輪の役割はより複雑になっていきます。武器や儀式に使う道具を模したものや、家を模った埴輪の登場は、古墳に葬られた力を象徴的に示すものだったと考えられます。 古墳時代後期には、古墳の一角を区切り、多彩な埴輪を並べ、被葬者の生前の活躍や首長継承のまつりを再現するようになります。馬や鶏などの動物や、様々な装いの人物を模った埴輪は、より表情豊で個性的なものとなりました。  本展では山陰地方出土の形象埴輪を中心に、人物や動物をかたどった様々な埴輪を展示します。制作時期や地域毎の特徴や違いといった考古学的な点だけでなく、個々の埴輪が持つ造形としての面白さにも注目してください。とぼけた表情や、絶妙にデフォルメされた姿など、ちょっと気になるチャームポイントがきっと見つかるはずです。もしかすると、身近なあの人に似た埴輪があるかもしれません。 さあ、この夏はハニワの世界を探検してみましょう。
    会期
    2022年7月1日(金)〜8月28日(日)
    会期終了
    開館時間
    9:00~18:00 (最終入館は17:30)
    料金
    一 般 :特別展 1000円、常設展とのセット券 1310円
    大学生 :特別展 500円、常設展とのセット券 700円
    小中高生:特別展 300円、常設展とのセット券 400円
    休館日 7月19日(火)、8月2日(火)
    公式サイト https://www.izm.ed.jp/cms/cms.php?mode=v&id=404
    会場
    島根県立古代出雲歴史博物館
    住所
    〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東99-4
    0853-53-8600(代)
    おすすめレポート
    学芸員募集
    ポーラ美術館 学芸員及びエデュケーター募集 [ポーラ美術館]
    神奈川県
    肥後の里山ギャラリーの企画・運営担当者(学芸員) [肥後銀行本店 肥後の里山ギャラリー]
    熊本県
    新潟市歴史博物館 学芸員(嘱託職員)募集 [新潟市歴史博物館]
    新潟県
    鳥取県立博物館 学芸員(美術工芸)募集 [鳥取県立博物館]
    鳥取県
    独立行政法人国立美術館 国立新美術館 総務課研究補佐員(広報室)公募(2025年11月6日 正午締切) [国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2)]
    東京都
    展覧会ランキング
    1
    東京都美術館 | 東京都
    ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢
    開催中[あと68日]
    2025年9月12日(金)〜12月21日(日)
    2
    上野の森美術館 | 東京都
    「正倉院 THE SHOW -感じる。いま、ここにある奇跡-」
    開催中[あと26日]
    2025年9月20日(土)〜11月9日(日)
    3
    出羽桜美術館 | 山形県
    没後40年 有元利夫 優美な絵画世界への誘い
    開催中[あと54日]
    2025年9月5日(金)〜12月7日(日)
    4
    東京国立博物館 | 東京都
    特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」
    開催中[あと47日]
    2025年9月9日(火)〜11月30日(日)
    5
    国立西洋美術館 | 東京都
    オルセー美術館所蔵 印象派ー室内をめぐる物語
    開催まであと11日
    2025年10月25日(土)〜2026年2月15日(日)