新紙幣発行記念 北斎進化論

    北斎館 | 長野県

    2024年7月、新たに発行される千円札に「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」のデザインが採用されます。本作は、葛飾北斎の代表作として知られていますが、その背景には北斎のさまざまな画法を学ぼうとする探究心、己の絵を発展させようとする向上心がありました。 北斎の壮年期にあたる春朗期・宗理期(44歳まで)は、生涯において最も多くの画法を吸収した時代といえるでしょう。狩野派や土佐派、唐絵などを学び、二代目俵屋宗理として琳派を継承するなど、当時の北斎はさまざまな画法を習得し、自らの絵を進化させていきます。中でも⻄洋絵画に対する関心は高かったようで、「浮絵一ノ谷合戦坂落之図」のような透視図法(遠近法)を用いた作品が春朗の時代に発表されています。北斎は、それ以降も積極的に⻄洋絵画の画風を取り入れた作品を発表し、その作画経験が天保年間初頭の「冨嶽三十六景」をはじめとする「風景版画」の揃物を生み出す土台となっています。 「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」に見られる特徴的な波の表現も、北斎の進化において欠かすことができないポイントです。波は、北斎が何十年という歳月を費やしながら、その様相を変化させてきました。『鎮⻄八郎為朝外伝 椿説弓張月』では船や兵を飲み込むほどの連続的な波を描き、『北斎漫画』では「寄浪」「引浪」2種類の波の様相を紹介しています。「神奈川沖浪裏」に至って、波の表現はひとつの頂点を極めますが、北斎はさらに進化を求め、続く『富嶽百景』の「海上の不二」では大波のスケールを拡大した大胆な作品を発表します。その約10年後、信州小布施を訪れた北斎は、当地に上町祭屋台天井絵「男浪」「女浪」を遺しました。「怒濤図」とも称される本作は、それまでの風景画とは異なり波そのものが印象的に描かれています。北斎の波は進化して、本作でついにその極地へ至ったとも考えられる逸品です。 本展では、北斎70年の画業を回顧しつつ、進化を目指す絵師北斎の姿に迫ります。今回の新紙幣発行によって、より身近になった北斎作品の数々をお楽しみください。
    会期
    2024年6月15日(土)〜8月18日(日)
    会期終了
    開館時間
    午前9時から午後5時まで(最終入館は午後4時30分まで)
    料金
    大人1,000円 高校生500円 小中学生300円
    休館日 会期中無休
    観覧時間の目安 90分
    公式サイト https://hokusai-kan.com/exhibition/4800/
    会場
    北斎館
    住所
    〒381-0201 長野県上高井郡小布施町小布施485
    026-247-5206
    おすすめレポート
    学芸員募集
    阪神甲子園球場職員(歴史館担当) [阪神甲子園球場(兵庫県西宮市、阪神電車「甲子園駅」徒歩3分)]
    兵庫県
    茨城県近代美術館 学芸補助員(普及担当)及び展示解説員募集 [茨城県近代美術館]
    茨城県
    国⽴国際美術館 研究補佐員(教育普及室)募集 [国立国際美術館]
    大阪府
    横浜みなと博物館 博物館業務アルバイト募集! [横浜みなと博物館]
    神奈川県
    川崎市岡本太郎美術館 会計年度任用職員(資料デジタル化業務・普及企画業務)の募集 [川崎市岡本太郎美術館]
    神奈川県
    展覧会ランキング
    1
    国立新美術館 | 東京都
    ルーヴル美術館展 ルネサンス
    開催まであと232日
    2026年9月9日(水)〜12月13日(日)
    2
    府中市美術館 | 東京都
    長沢蘆雪
    開催まであと53日
    2026年3月14日(土)〜5月10日(日)
    3
    アーティゾン美術館 | 東京都
    クロード・モネ -風景への問いかけ
    開催まであと18日
    2026年2月7日(土)〜5月24日(日)
    4
    堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市立文化館) | 大阪府
    ミュシャが夢見たハーモニー
    開催中[あと68日]
    2025年12月6日(土)〜2026年3月29日(日)
    5
    寺田倉庫G1ビル | 東京都
    ガウディ没後100年公式事業 NAKED meets ガウディ展
    開催中[あと54日]
    2026年1月10日(土)〜3月15日(日)