紅ミュージアムは、2025年3月に開館20周年を迎えました。これを記念し、これまでに紅ミュージアムでご紹介してきた伝統工芸に再び光を当てながら20年間の歩みを振り返る、手仕事ギャラリー 開館20周年記念「紅ミュージアム寿語録すごろく」を開催します。これまでの企画展や「手仕事ギャラリー」等を通して開館からの歩みをすごろくのコマとなってたどる展示となっております。
\手仕事ギャラリーとは?/
江戸時代から続く紅作りの技と日本の伝統を守り伝える伊勢半が、継承の困難な伝統の技を未来へ残そうとする活動や、途絶えた伝統技法の復元に尽力する取り組みを、作品と共にご紹介する企画です。
【見どころ①】工芸作家とのコラボ小町紅
各地の伝統工芸作家と紅屋・伊勢半がコラボレーションした小町紅を販売します。丁寧な手仕事で制作された磁器や漆器、彫金作品と、紅花の花びらから抽出した赤色色素・紅が再び共演します。
紅器制作(五十音順、敬称略):
相川志保、岩田俊彦、織田恵美、河田里美、河端理恵子、里美寿隆(平戸嘉久正窯)、関あずさ、竹内瑠璃、たなかふみえ、中里太陽(平戸洸祥団右ヱ門窯)、中島ゆり恵、福本幸(玉泉窯)、吉田純鼓、理節
※会期を通じて展示しますが、ご購入は先着順です。(店頭とオンラインで販売)
※会期終了後、紅を刷いてからのお渡しです。(1月中旬予定)
【見どころ②】宇和島藩伊達家に伝わる十種香箱の復元制作
江戸中期の大名調度を現代工人の手で復元制作するべく、2009年冬に若手を中心とした約40名が参加し、プロジェクトが始動し、2011年10月に展示を行いました。復元対象は、宇和島藩伊達家に伝わる十種香箱のひとつ「黒塗御紋散梅に竹文蒔絵香道具箱」。十種香箱は、組香に使う様々な道具一式を一箱に納めたもので、漆工・木工・金工・陶磁といった工芸の技法が用いられて制作されています。十種香箱の復元制作は異分野の高度な技術が合わさり、巧くまとめ上げられて、初めて完成と成ります。その復元された十種香箱の再展示を行います。日本が誇る伝統工芸の魅力、未来へ繋がる希望を感じて頂けると幸いです。
また会場では、お正月にお楽しみ頂けるオリジナルすごろくや伝統工芸の技法をご紹介するリーフレットを無料配布いたします。
\同時開催、テーマ展示「動物、集めてみました」/
漆工や金工、陶磁、染織などの工芸品には、さまざまなかたちで表現された動物の姿をみてとることができます。袋物や櫛、簪などの装身具(江戸~明治期)を中心に、文様化・意匠化された動物たちを紹介します。※常設展示室内の一部で行うミニ展示です。
【併催企画】「常設展示室で動物探し」
動物をかたどったものや文様になった動物、描かれた動物、文字で記された動物など、常設展示資料に生息する「動物」を探し出し、ミュージアムスタッフに伝えるとプレゼント(粗品)がもらえます。