「物を創り、表現する人間は、ひとくせもふたくせもある。しかし、最終的にその作品を人が観て癒やされ、感動し、眠っていた野生が目覚めなければ、いいものではないと考えている。」 第一回詩画展『俺の太陽』の画集に綴られた長渕の言葉だ。これは、長年、詩画に向き合ってきた長渕の、初期から一貫する信念でもあるだろう。内面から湧き出てくる一瞬の閃きを捉えて創作する長渕は、自分で何を描いたのか覚えていないこともあると言う。しかし、作品に存在する確かなメッセージは、大胆な描法と相まって、鑑賞者の心に強く訴えてくる。
12年ぶりの開催となる本展では、大作《鯉のぼり》をはじめ、初期から最新作の《希望》まで、約50点を展示する。「ロックに生きる」を地で行く長渕の魂が込められた詩画の数々を是非、ご覧いただきたい。