<二つの個性が生み出す架空のワンダーランド、「にっぽんの、ななかむら」>
「束芋」がデビュー以来、こだわり続ける「にっぽん」というキーワードと、「できやよい」が2才のころから幻視してきた架空の夢世界「ななかむら」。
この2つがKPOキリンプラザ大阪で邂逅。各々のイメージが今回の展覧会を通して描出されます。
<関西出身の二人の異才>
その作品から読み取れる完全主義者的作風の「束芋」と、自由奔放に繰り広げられる画風の「できやよい」。
そんな2人の強力な個性の対比がKPOキリンプラザ大阪で緊張感のある新しいムーブメントとして生み出されます。
■展示構成
【6F KPO HALL <束芋>】
『にっぽんの御内』昨年ベルギーで行われた「フォアート:ア・チョイス」にて公開され大きな話題を呼んだ作品。「キリン・コンテンポラリー・アワード1999最優秀作品賞」(現キリンアートアワード)最年少受賞作品「にっぽんの台所」以降、「にっぽんの横断歩道」「にっぽんの湯屋」「にっぽんの通勤快速」と続く「にっぽん」シリーズの集大成。
『お化け屋敷』今年3月に東京のYASU-GALLERYで行われた「束芋のケタケタ」展にて発表された新シリーズ。今回は拡大バージョンを展示。
『hanabi-ra』日本語の「花弁」の意味と「花火達」の意味を含んだ、美しく繊細な映像作品。
【4F KPO GALLERY <できやよい>】
美術教育をほとんど受けていない高校生の頃から独自の作風を確立し、極度の集中と時間をついやし、緻密に夢幻の世界を描き続ける若手美術家。パルコ「アーバナート」での優秀賞受賞作品や水戸芸術館で行われた「日本ゼロ年」出品作品。磯崎新の人選により、最年少での参加となった2000年「ヴェネチア建築ビエンナーレ」(日本館代表)等、国内外での活躍の軌跡が一同に会する作品群。加えて、KPOキリンプラザ大阪のために準備され、今回が初公開となる新作作品で構成される「できやよい」の世界。