2005年、ロシアに75年間眠って、宮古民俗文化の貴重な資料集であるネフスキーの『宮古方言ノート』複写本が平良市(現宮古島市平良)より発表されました。来年はネフスキー誕生115年記念、および没後70年記念になります。
主催者の一人であるロシア人研究者エフゲーニー・バクシェエフ博士は琉球大学外国人客員研究員としてその『宮古方言ノート』に基づきながら、現代との変容の
有無などを現地で確認、検証しています。琉球における村落祭祀を行う御嶽(聖地)を中心にした宮古の民俗文化の比較研究を行い、そこで行われる祭祀についてデジタルカメラ、ビデオなどの映像記録として保存し、データベース化しています。今回の展示会で宮古島の映像記録を見せながらネフスキーのことも説明する予定で
す。また、長年にわたって日露文化交流に加わったバクシェエフ博士は国際日本文化研究センターの客員外国人研究員として京都に一年間滞在してその文化憧れ、感謝として京都市民に宮古島の映像記録を見せたいと思っています。
バクシェエフと一緒に展示をするもう一人の主催者、比嘉豊光(写真家)は長年にわたって沖縄宮古島、西原のナナムイという聖地を映像記録として撮っています。二人の写真と映像を多くの人々に見て欲しいと思っています。
ロシアと沖縄宮古島と京都はむかしからこのような国際交流の縁があるので、『ロシアと沖縄 琉球民俗文化の二見解 -ロシア人研究者と沖縄人写真家が見た宮古島・ナナムイ(七杜)の心-』という展示会を京都で開きたいと思います。